最新の墨汁マガジン

イーサリアムの今後に影響するコンスタンティノープルの実装分析

コンテンツの概要
文字数 : 約18,000文字
ページ数 : 約24ページ

イーサリアムはコンスタンティノープルハードフォークでの実装EIPを決定し、2018年末に実装を予定しています。このコンスタンティノープルはメトロポリスのPt.1で現在のビザンチウムの後半となる実装となっており、イーサリアム2.0の開発を並行しているためか、実装するEIPは5つとなっています。
本稿では予定として含まれるはずだったCasper FFGとEthashのハイブリッドPoSのEIP-1011が含まれなかった理由の考察や、実装されるEIPのイーサリアムネットワークへの影響を詳しく解説。
後半では最終的にネットワークが移行するPoSのCasperへのアプローチと、マイニング報酬を2ETHへ減少させるEIP-1234とEIP-858の経済効果とセキュリティ面の詳しい解説を行っており、中期から長期にかけてのイーサリアムの経済モデルとその効果を把握することで投資へと活かすことができます。

コンテンツの主題
実装と影響
ETH経済
価格影響
目次

1.イーサリアムのロードマップ

イーサリアムは2015年5月に“オリンピックテストネット”をローンチ、同年7月30日からブロック #1となる記念すべきメインネットをローンチしました。このバージョンは“フロンティア“とよばれ、誰でもコントラクトの生成やデプロイ(使用するための実装)を行うことができるようになりました。

 

イーサリアムの壮大な計画“ワールドコンピューター”を完成させるには、あまりにも多くの時間を費やすため、4段階に分けて大型アップデートをすることが前提としてローンチされています。

現在のバージョンは“メトロポリス ビザンチウム”となっており、3段階目の前半という形です。

 

1.フロンティア・・・基本機能を使用できるα版

2.ホームステッド・・・安定版

3.メトロポリス・・・現在のバージョン

4.セレニティ・・・Casperへ移行する完全版

 

つまり、イーサリアムはセレニティで完成となるため、現在はβ版ということになります。デベロッパーが増えるにつれ、開発も複雑化していき、メトロポリスはビザンチウムとコンスタンティノープルの2つに分けて実装されています。

また、ホームステッドでは3度アップデートされており、イーサリアムの潜在的なバグが攻撃により発見され、2016年DDoS攻撃対策となる” タンジェリンホイッスル”に移行。同年11月22日にリプレイプロテクションや一部のOPCODEのガスコストを増やすセキュリティ強化版の“スプリアスドラゴン”へと移行しました。つまり今回の大型アップデートは5回目ということになります。

 

開発としては終盤に差し掛かっており、おおよそ2020年~にセレニティの実装という予定となっています。

 

1-1.繰り返される実装時期の誤解とその理由

一部メディアが「コンスタンティノープルの実装時期が決まった」との報道をしていますが、元のソースを確認せずに行っているためこれは間違いとなります。元情報となったのはMediumのブログ記事ですが、その記事自体が間違えており、ソースを明確に記載していないことが原因となっています。

*ここから先はオンラインサロン会員専用です