仮想通貨(暗号資産)の節税は、大きく高騰した際に個人投資家が必ず考えることであると言えます。一方で節税には決まった作法があり、簡単にできるものではないのが事実です本稿では節税の知られざる真実と、個人投資家が節税をするためにはどのようなことが必要か、そもそも可能なのかについて詳しく解説を行います。
- 1 節税とは?
- 2 仮想通貨税制の問題
- 3 分離課税の利点
- 4 仮想通貨の個人の節税は可能か?
- 5 節税の真実
- 6 資産の”移転”
- 7 ”税金を支払う”という節税
- 8 個人の仮想通貨節税が厳しい理由
- 8.1 王道の節税方法
- 8.2 事業所得という壁
- 9 法人成り
- 10 個人ができる節税は限界がある
節税とは?
節税とは、主に個人や企業に認められている合法的に認められている支払う税金を減らすことを指します。節税は企業であればほぼ100%行っており、経営者は熟知しておく必要があるといえるでしょう。一方で節税は経営者でも詳しく把握していない場合も多く、支払う税金は減っているものの結果的に損をしているなどもあり、総合的に資産が多く残る策を取る必要があります。
また節税は資産を多く残すための重要な権利である一方、完璧に全体を把握していなければ最大の効果を得ることは難しく、多くは節税の真実を知らないといえるでしょう。
仮想通貨税制の問題
個人投資家の場合仮想通貨には株式やFXのような税制優遇がありません。これはどういうことかというと、2021年6月現在、仮想通貨における利益は総合課税の雑収入として計上するために最大で
住民税10% + 所得税45% = 55%
の税金支払が義務となっています。これは1億円の利益が出ても
税金:5500万円
残り:4500万円
となり、実際の利益よりも税金が大きくなってしまうのです。一方では株式などであればそもそもiDecoやNISAなどの税制優遇措置があります。
分離課税の利点
さらに株式売買の利益は仮想通貨のように雑所得ではなく、”分離課税”となります。これは
所得税:15%
住民税:5%
復興特別所得税:0.315%
となっており、合計で20.315%が利益に対して課税されるのです。所得税は一律でなおかつ住民税に至っては半額の5%となっており、現状の仮想通貨に対する税制の冷遇がわかるでしょう。また分離課税であるということは、本業における取得税が最高税率であっても20.315%が適応されるためさらに税制の差がつくということです。
仮想通貨の個人の節税は可能か?
結論から言うと仮想通貨(暗号資産)の個人の節税は可能ではありますが、法人ほどの効果は望めず、投資法人化することを前提に考えている場合などは厳しいのです。この理由として節税の真実は
「税制の本質から節税は