仮想通貨のポートフォリオアグリゲーターの”DeBank(デバンク)”は2023年8月にOptimismが提供する”OP Stack”を採用した独自L2チェーン”DeBank Chain(デバンクチェーン)”を発表しました。
これによりDeBankのエアドロップの確率が上昇しており、DeBankエアドロップだけでなく今後のWeb3のオンチェーンリピュテーションを相対的に高めることが可能になると考えられます。
本稿ではLayerZeroやzkSync、これまでのArbitrumやOptimismと異なるDeBankのエアドロップ獲得戦略について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
DeBankとは?
仮想通貨におけるDeBank(デバンク)とは
「イーサリアム及びEVMチェーン、L2のDeFiのポジションやNFT保有、EOA(ウォレット)が保有する仮想通貨の残高、NFTアートなどをトラックすることができる”ポートフォリオアグリゲーター”」
を指します。
DeBankの歴史は古く、ZapperやZerionと並ぶポートフォリオアグリゲーターであり、エアドロップが期待されています。DeBankは2019年7月のローンチからApprove管理を行えるRevoke機能や、DeFiのデータ分析ツールなど多くのサービスを展開してきましたが、2023年9月現在は主にポートフォリオアグリゲーターと仮想通貨SNSを主力サービスとして展開しています。
OP Stackを採用したDeBank L2チェーンを発表
DeBankが2023年に入って再度注目を集めている理由としてOP Stackを採用した独自L2、”DeBank Chain(デバンクチェーン)”を発表したことが主な原因となっています。
つまりDeBankはこれまでイーサリアムエコシステム外のポートフォリオアグリゲーターとしてサービスを提供していたのに対し、Optimistic Rollupを採用したイーサリアムL2としてRollupのメインストリームに突如入ってきたということになります。
DeBankの概要
2023年9月現在、DeBankの概要については下記のようになっています。
公式Twitter(X) | @DeBankDeFi | |||
チェーン名 | DeBank Chain(テストネット) | |||
コア技術 | L2(OP Stack) | |||
資金調達 | 2500万ドル(約37億円) | |||
企業評価額 | 2億ドル(約295億円) | |||
拠点 | シンガポール | |||
競合 | Zapper, Zerion | |||
トークン | エアドロップの可能性 | |||
対応チェーン | EVM及びL2の65チェーン | |||
ローンチ | 2019年7月 | |||
関連プロダクト | Labby Wallet |
DeBankのエアドロップ
DeBankが突如OP Stackを採用した独自L2チェーンを発表したことで、これまでエアドロップが行われていないポートフォリオアグリゲーターの中で現在最も注目されているということになります。
DeBankがエアドロップを行う可能性は高く、これは独自チェーンではガスをETHで採用しガバナンストークンとして新たにDeBankトークンを発行する可能性が考えられるのです。そのためZapperやZerionといった競合より最もエアドロップの可能性が高いのDeBankと言えるでしょう。
DeBankのエアドロップ条件は嘘?
またDeBankがエアドロップとして注目された理由として
「DeBankがGitHubでエアドロップ条件を間違えて公開した」
という間違った情報が拡散されたことが原因でしょう。
これは注目を集めるためのミスリードで、あくまでDeBank側はシビルがWeb3におけるデータの阻害をしていることを理由に、OSSとしてのシビル対策の基準共有をしたのみです。つまりDeBankでのエアドロップ条件ではないという点から、必ずしもこれらをクリアしているからといってエアドロップがもらえるわけではありません。
以下がDeBankが公開しているシビル基準となっています。
項目 | 条件 | |||
---|---|---|---|---|
オンチェーン上資産 | 1000ドル(約1477円)以上 | |||
DeBankアカウント | Web3 IDをミントしている | |||
アドレス | 0ドル以上のTVFを持つ | |||
DeBankのGithub:https://github.com/DeBankDeFi/web3-data
Web3 IDをミントするやり方
DeBankはポートフォリオアグリゲーターなのでアドレスを公式サイトで入力するか、MetamaskなどのWeb3ウォレットを接続することで対象のEOAのデータを所得することができます。
ですが今後DeBank Chain使用とエアドロップを獲得するには”Web3 ID”をミントしなければいけません。このWeb3 IDとはENSのようなドメインサービスではなく、DeBankのアカウントを識別するIDであり、DeBankのサービス上でオフチェーンで発行されます。
DeBank公式:https://debank.com/
まずDeBank公式にアクセス後、「Log in to Start」か「Log in via web3 wallet」からMetamaskに接続します。
ログインができたら「Mint your Web3 ID!」をクリック
DeBankのWeb3 IDはコストとシビルの足切りとして96ドルの支払いの必要があります。「Pay $96 to Mint」をクリック。
Web3 IDをミントしなくても各種バッジのミント等やSNS機能は利用することは可能
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DeBank Web3 IDを入力する「Mint Web3 User ID」を入力します。このWeb3 IDは変更ができないので注意して、「Pay & Mint」をクリック。
96ドルの支払いが確定するまでWeb3 IDは変更が可能。ただしWeb3 IDは現時点で10万EOAに限定されるため注意
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