ビットコインや仮想通貨、有価証券をトレードする際、まずテクニカル分析の取っ掛かりとしてチャートパターンを覚えることが多いでしょう。例えばダブルボトムや三尊、移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロスなどを覚えることから始まると思いますが、勿論相場はそれだけで分析できるほど甘くありません。
トレーダーは経験を積むほど、相場への対応力が上がっていき、利益率が上昇していくでしょう。そのためには時間をかけ、大きな損失や逆に突然の利益などによる経験を活かし、成長していきます。
本稿では、その経験の中で覚えていく相場のアノマリーや重要な傾向について解説、さらにこれらの経験と分析によって構築できた墨汁うまいのビットコイン市場における独自理論を解説します。
- 1 1.相場の経験を得るには?
- 2 2.仮想通貨市場のアノマリー
- 3 3.ビットコインのアノマリーからわかる”重要な3つのフェイズ”
- 3.1 3-1.フェイズ1 明確なサポートと1年に及ぶ攻防
- 3.2 3-2.フェイズ2 スマートマネーエントリー
- 3.3 3-3.フェイズ3 ブルマーケットとその予兆
- 3.4 3-4.ビットコイン市場のオーバービュー
- 4 4.ビットコインと類似する市場との相関からわかること
- 4.1 4-1.相関と仮定
- 4.2 4-2.理論の分析と比較
- 5 5.チャートのプロットとその結果から見るビットコイン市場
1.相場の経験を得るには?
テクニカル分析講座では、市場構造の理解、トレンドの重要性とその読み方、トレーダースキルの向上を図り、自身のテクニカル理論を構築するための練習などを解説してきました。ですが、相場の経験を得るということは非常に難しいことです。
持論ですが、相場の経験を得るにはチャートをただ眺めているのではなく、実際のトレードを行うことが最も重要であると私は考えています。ですが、実際に経験を得るには長時間が必要になってしまいます。そこで使用するのは”チャート”です。相場の臨場感を味わうことはできませんが、過去の動きを知ることができ、その相場の性質を知ることができるのです。
2.仮想通貨市場のアノマリー
仮想通貨におけるアノマリーとは、つまり理論や法則では説明できない事象が相場で起きたり、繰り返されたりすることです。例えばビットコインの場合でみると、年始に何かしらのファンダメンタル上の理由で暴落したり(例:2013年と2017年のPBoC、それ以外の年も暴落する傾向)などがそれに当たります。
これは市場の経験を得ていればある程度は予測ができますが、新規参入時にはわからないものです。ですが、このようなアノマリー上記でも述べたように過去のチャートを分析することで学ぶことができます。実際にアノマリーを分析しつつ、独自の理論を構築して得た理論を見ていきましょう。
ビットコインの四半期ごとのアノマリーについては下記レポートを参照してください。
3.ビットコインのアノマリーからわかる”重要な3つのフェイズ”
現在のビットコイン相場は、2018年のはじめから説明しているように、