DeFiの流動性マイニングとイールドファーミングの税金計算は、全く異なった仕組みとなっていることから、これらの仕組みを理解しなければ税金計算を行うことができません。本稿では「DeFiの税金計算のやり方Pt.1 ~UniswapなどのAMM型DEX編~」に引き続き、流動性マイニングとイールドファーミング、LPトークンの特性からUniswapやCurve Finance、Yearn FinanceなどのDeFiの代表格の税金計算の方法について詳しく解説を行います。
- 1 流動性マイニングとイールドファーミングの違い
- 2 流動性マイニングの報酬とLPトークン
- 3 イールドファーミングの税金計算
- 4 $UNIの仕訳例
- 5 流動性マイニングの税金計算
- 6 流動性マイニングの仕訳例
- 7 計算ミスの注意点
- 8 Uniswapの流動性マイニング注意点
- 9 Curve Financeの税金計算
- 10 USDCの入出金の場合
- 11 実際の計算例
- 12 Curveの注意点
- 13 Yearn Financeの税金計算
- 14 墨汁うまいに質問する
免責事項:地域の税務署によって見解が異なる場合があります。不安な場合や納得できない場合、最寄りの税務署にて見解を尋ねることを推奨します。本講座での解説はあくまでDeFiの仕組みをベースに考慮した仕訳方法であり、税務署側の見解と異なる場合があります。
UniswapなどのAMM型のDEXの税金計算については「税金講座DeFiの税金計算のやり方Pt.1 ~UniswapなどのAMM型DEX編~」を参照してください。
流動性マイニングとイールドファーミングの違い
DeFiでは、UniswapやCurve FinanceなどのAMM型のDEXでは税金計算が少々面倒なことを「DeFiの税金計算のやり方Pt.1 ~UniswapなどのAMM型DEX編~」で解説を行いました。対してDeFiで税金計算を行う場合、流動性マイニングとイールドファーミングの違いをしっかり区別して計算を行う必要があります。
例:UNIイールドファーミングの終了を流動性マイニング終了という意味不明な報道
仮想通貨メディアは流動性マイニングとイールドファーミングを混同しており、意味不明な記事を公開していることが多々ありますが、これら2つは明確な違いがあります。
・イールドファーミング・・・LPステークに対する報酬のトークン付与
・流動性マイニング・・・流動性提供による同一トークンのLP割合の増加
です。つまり両者を混同してしまうと、税金計算ができなくなり、課税計算方法も全く違うので注意しなければなりません。
流動性マイニングの報酬とLPトークン
まずLPトークンの概念を理解していない場合、報酬付与方法が全く違うため、課税計算を行うことができません。前提知識として墨汁マガジンVol.501「図解で理解する流動性マイニングのLPトークンとその利点」を参照してください。
UniswapやCurve Financeなどのイールドファーミングでは、ガバナンストークンの$UNIや$CRVが報酬として付与されます。これらはClaimすることで新たに発行ができ、その発行時に法人も個人も同様に課税されます。
対して流動性マイニングでは