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【完全ガイド】0からわかる仮想通貨(暗号資産)の確定申告及び法人の決算のやり方

コンテンツの概要
文字数 : 約17,000文字
ページ数 : 約53ページ

仮想通貨(暗号資産)の税金計算はイーサリアムエコシステムのEVMチェーンやL2、zkEVMさらにはDeFiやNFTなどを使うことでより複雑かつ手間がかかります。また仮想通貨取引に対応できる税理士に頼むと高額な税理士報酬が必要となり、その税金計算が正しいのかもわからないでしょう。
一方で税金計算に必要なことを自分で理解して揃えることで理解が深まり、税理士報酬の値下げや交渉を行える可能性もあります。本稿では墨汁うまいが法人トレーダーとしてDeFiやNFT、L2やzkEVMなどのオンチェーン取引の税金計算から税理士との最終的なやり取りまで仮想通貨の税金計算方法について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。

コンテンツの主題
仕組み
実演
税金
目次
  • 1 仮想通貨(暗号資産)における税制の違い
  • 2 仮想通貨の税金計算ツール
  • 3 仮想通貨税金計算の準備
  • 4 仮想通貨(暗号資産)の税金計算の14ステップ
  • 5 期末/年度末の仮想通貨残高を記録
  • 6 仮想通貨取引所の必要データをダウンロード
  • 7 DeFi/NFTの取引履歴をダウンロード
  • 8 ブリッジ及びブリッジスワップの処理
    • 8.1 ブリッジ仕訳の問題点
    • 8.2 ブリッジスワップ仕訳の問題点
    • 8.3 ブリッジ処理における利点
  • 9 ブリッジの処理を行うツール
  • 10 ブリッジの仕訳方法
  • 11 DeFi/NFTのトランザクション履歴を自動変換
  • 12 DeFi/NFTの自動仕訳ルール
  • 13 DeFiスワップの自動仕訳と注意点
  • 14 ブリッジの自動仕訳と注意点
  • 15 DeFi/NFTの自動仕訳データの使い方
    • 15.1 仕訳データ編集の準備
    • 15.2 仕訳データの構成
  • 16 DeFiにおける仕訳ルール
    • 16.1 DeFiやエアドロップなどの報酬区分
    • 16.2 DeFiにおける売買の区分
    • 16.3 DeFi自動計算されない場合の対処法
    • 16.4 流動性マイニングの区分
    • 16.5 レンディングにおける借入の区分
    • 16.6 NFTの売買における区分
  • 17 ブリッジの仕訳と変換データの処理
    • 17.1 無視できるブリッジ
    • 17.2 処理が必要なブリッジ
  • 18 効率的なブリッジ処理方法
  • 19 処理が不要なトランザクションの種類
  • 20 アップロードデータの作成
  • 21 Cryptactのアカウント作成と課金
  • 22 税金計算と申告における注意点
  • 23 誤差の確認と修正
  • 24 仮想通貨利益データの算出
  • 25 帳簿データの自動作成
  • 26 手数料の算出
  • 27 確定申告を初めてする場合
    • 27.1 計算の必要性
    • 27.2 申告に必要な計算範囲の例
  • 28 取得単価の計算をしなければいけない場合
  • 29 帳簿データの作成

仮想通貨(暗号資産)の確定申告及び決算申告において税理士が必要な理由と選ぶポイントについては税金講座「仮想通貨(暗号資産)の税理士を探す場合に重要なポイント」を参照してください。

 

仮想通貨(暗号資産)における税制の違い

まず最初に理解しておくべきことは法人における決算申告と、個人の確定申告では税制が異なるという点でしょう。

主な税制の違いは下記のようになります。

 

法人個人
申告期間期首から期末の1年1月1日から12月31日
申告期限期末から2ヶ月後まで翌年の3月15日まで
基本計算方法移動平均法総平均法
時価評価期末なし

 

法人は基本的に投資用として仮想通貨を保有する場合、期末に時価評価して課税処理をし、来期には洗替えで期首に計上する必要がある

Check

 

また注意したいのは個人の場合は1月1日から12月31日までという課税期間が固定で決まっており、法人は期首から期末の1年間は事業者によって異なるという点です。

 

仮想通貨の税金計算ツール

仮想通貨の税金計算には主に下記5つのツールを使用します。

 

ツール名目的URL
自動仕訳ツールTX履歴の自動仕訳https://bokujyuumai-salon.ethereum-japan.net/tool
TX履歴ダウンロードツールTX履歴のダウンロードhttps://bokujyuumai-salon.ethereum-japan.net/check-tool/minor-chain-tool
スプレッドシート仮想通貨取引のデータ管理https://docs.google.com/spreadsheets/
DeBankEVMの残高取得https://debank.com/
Cryptact仮想通貨の時価取得https://www.cryptact.com/
マネーフォワードクラウド会計ソフトhttps://biz.moneyforward.com/tax_return/

 

 

仮想通貨税金計算の準備

現在における仮想通貨ではイーサリアムだけでなく、EVMチェーン、L2やzkEVM、MOVEチェーンのSui($SUI)やAptos($APT)、さらにはソラナ($SOL)などの多種多様なブロックチェーンが存在します。

そのため円滑に税金計算を行うにはチェーンごとのトランザクションデータをアカウント事にダウンロードしておく必要があります。ですがイーサリアム及び主要のEVMチェーン、L2やzkEVM以外はトランザクション履歴のダウンロードにさえ対応していないものも多く、マイナーチェーンになればなるほど履歴ダウンロードに対応していません。

そこで本サロンではトランザクション履歴のダウンロードできないマイナーチェーンの税金計算に必要なデータをダウンロードできるツールをサロン会員向けに提供しています。

対応チェーンはMetisやZoraなどを含む下記表の27チェーンとなっています。

 

Noチェーンガストークン
1BlsatETH
2ZoraETH
3ModeETH
4MantleMNT
5MetisMETIS
6BeamBEAM
7BobaETH
8Boba BNBBOBA
9ChilizCHZ
10DexalotALOT
11DFKJEWEL
12Dos Fuji SubnetDOS
13FlareFLR
14Hubble ExchangeUSDC
15KintoETH
16MeldgMELD
17MintaraMNTR
18NumbersNUM
19OrderlyETH
20PGNETH
21PLAYA3ULL3ULL
22Shrapnel SubnetSHRAP
23Songbird CanarySGB
24Step NetworkFITFI
25Teleporter 1TELE1
26UPTINUPTN
27XANAchainXETA

 

 

仮想通貨(暗号資産)の税金計算の14ステップ

仮想通貨(暗号資産)の税金計算を行う手順は主に下記手順となります。

 

1.期末or年末残高の取得

2.仮想通貨取引所の必要データダウンロード

3.イーサリアムやL2、zkEVMやその他のTX履歴ダウンロード

4.ブリッジ取引の処理

5.自動仕訳ツールでDeFi/NFTのTX履歴を変換

6.分類できない個別の課税判断を処理

7.

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