イーサリアムのDeFiは100%を超える高い利回りなどに目が奪われがちですが、ハイリターンを大幅に上回るハイリスクを知らずのうちに取ってしまうこともあるでしょう。CompoundによるレンディングやUniswapでの流動性マイニング、Curveによるイールドファーミングなど資産をコントラクトにロックしておくだけで得られる運用益が主流な一方でDeFiがマネーゲームと称されるように、1回のガス(手数料)に5000~6000円を毎日支払っても十分なリターンが得られる大口投資家の運用戦略があります。
本稿では墨汁うまいが実際に使用している流動性マイニングやイールドファーミングではなく、Curve Financeを直接活用したリスク0の大口運用戦略について具体例を用いて詳しく解説を行います。
- 1 Curve Finaceとは?
- 2 Curve Financeのコンセプト
- 3 運用戦略の基本原理
- 4 マネーゲームの胴元になる
- 5 ステーブルコインの種類
- 6 運用リスクが0の理由
- 7 市場の歪みを利用する
- 8 インカムゲインという二次収入
- 9 運用時の注意点
- 10 ガス負けしない資金力が必須
- 11 最大利益を出すコツ
- 12 優位性を取るには?
- 13 まとめ
Curve Finaceとは?
Curve FinanceとはUniswapと同様のAMM型のDEXで、renBTCやWBTCなどのイーサリアム上のビットコイン、USDCやDAI などのステーブルコインで流動性マイニングやイールドファーミングで運用ができるという利点があります。
スワップする際の手数料が0.04%となっており、Uniswapより約87%も安い設定となっています。
Curve Financeでの流動性マイニングやイールドファーミングのやり方についてはリサーチレポート「CurveFinanceの使い方完全マニュアル イールドファーミングで年利100%超えの収益を得るやり方」を参照してください。
Curve Financeのコンセプト
Curve Financeのスワップ手数料が安い理由として、Curve Financeのコンセプトがあります。Curve Financeのコンセプトは他のAMM型DEXと異なり、
「ステーブルコインペア同士のAMM」
となっているのです。現在はドルにペッグするDAIを中心にはじまったDeFiのステーブルコインは、CircleとCoinbaseが発行するUSDCや、自称ドルにペッグするUSDT、ウィンクルボス兄弟のGeminiが発行するGUSD、Paxosが発行するPAXなどがあります。
Curveはこれらの“ドル”という裏付けが同じステーブルコインペア同士を安い手数料でスワップするという非常珍しいコンセプトなのです。他にはビットコインが裏付けであるrenBTCやWBTC同士の流動性プールなどがあり、UniswapのようなETHを経由して全ての流動性プールでのスワップを行うAMMとは異なることがわかるでしょう。
運用戦略の基本原理
ではこのCurveのコンセプトを利用した、リスク0の運用戦略について順を追って見ていきましょう。まずベースとなるのはDeFi講座「DeFi運用戦略 市場の歪みからローリスク・ハイリターンの不労所得を得る」をさらに応用したものになります。まだ閲覧していない場合、前提知識として先に理解しておきましょう。
まず基本原則となるのは