仮想通貨(暗号資産)ハードウェアウォレットの最大手「Ledger」がサプライチェーン攻撃を受けたことを発表し、ハッキング被害でトロン(Tron: $TRX)を中心に、ビットコインやイーサリアムなど巨額被害が報告されています。
本稿ではLedgerのサプライチェーン攻撃の被害範囲及び、仮想通貨投資家がどのような対策を取る必要があるのかについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
Ledger及びハードウェアウォレットのセキュリティや仕組みについては墨汁マガジンVol.1271「セキュリティ設計から比較する”Trezor” vs “Ledger” vs “Openloop”」を参照してください。
Ledgerでサプライチェーン攻撃
仮想通貨ハードウェアウォレット最大手の1つであるLedger(レジャー)は、一部の販売代理店を通じて流通した製品に本来存在しない電子回路が物理的に組み込まれていたサプライチェーン攻撃を確認したと発表。
改ざんされた端末では初期設定時に表示される24単語のニーモニックフレーズ(リカバリーフレーズ)を読み取り、モバイルネットワークを通じて外部へ送信できる仕組みが組み込まれていたという。Ledger本体のシステムやソフトウェアへの侵入ではなく、流通過程でハードウェアそのものが改ざんされた点が今回の大きな問題となっているのです。
Ledger販売停止はアジアが対象
Ledgerの発表によると
・インドネシア
・マレーシア
・フィリピン
・シンガポール
・タイ
・ベトナム
・香港
の販売代理店と流通業者に対し、Ledger製品の販売停止と店頭からの撤去を要請。
現時点でハッキング被害との関連が確認されている事例は東南アジアに限定され、Ledger公式の直接販売や同社インフラが侵害された兆候は確認されていないとしています。
一方でどの流通段階で端末が改ざんされたのかは調査中であり、販売店経由で購入したLedgerがどこまで影響を受けているのかが今後の焦点となるでしょう。
今回の攻撃経緯
今回はこれまでのハッキングと異なり、Ledgerの信用問題、引いてはハードウェアウォレット産業そのものを揺るがす自体であったということになります。
まず今回の攻撃経緯はサプライチェーン攻撃であり、AIなどでシステムのセキュリティの穴をついたものではなく、単純なLedgerの販売をするまでのインフラが直接攻撃されたという重大なインシデントということになります。
今回の攻撃は
「LedgerのデイバイスにLTE通信デバイスを仕込み、ニーモニックフレーズを録画して送付した」
というものです。
これはつまり
