- 1 株やFXのアノマリーとは?
- 2 セルインメイとは?
- 3 セルインメイの正体
- 4 なぜアノマリーになるのか?
- 5 重要なのはトレンド
- 6 テクニカル分析を考えるときに重要なこと
- 7 まとめ
ビットコインは市場最高値の700万円から大きく下落し、一時400万円を割るほどとなりました。これは過去の分析でテクニカル上でのサインが出ていたものの、事の発端は金融相場でのアノマリー”セルインメイ(Sell in May)”であると言えます。本稿ではテクニカル分析やファンダメンタル分析とは異なる相場の”アノマリー”とその理由について詳しく解説を行います。
テクニカル分析上のサインについては墨汁マガジンVol.558「【2021年上半期版】ビットコインやイーサリアムの今後の相場見通し ~テクニカル編~」を参照してください。
株やFXのアノマリーとは?
アノマリーとは主に株やFXなどでよく言われる相場の格言のようなもので、英語ではAnomalyつまり規則性のない変則的なものや異例であり
「説明はできないが相場でよく見られる規則性」
を指します。このアノマリーは株やFXだけでなく仮想通貨にもよく見られ、テクニカル分析やファンダメンタル分析とは異なる相場の見方の一つであると言えるでしょう。
このアノマリーをある程度理解しておくことで、トレードの戦略へより柔軟性をもたせることができます。ですがこのアノマリーには実は”ある程度の理由”が存在しており、その理由と背景、トレーダーの心理状態を考慮することでテクニカル分析に役立てることができるのです。
セルインメイとは?
セルインメイ(Sell in May)とは、正しくは
“Sell in May and Go Away”
であり、「5月に売って相場から離れろ」という投資の格言です。5月に入ってビットコインや株価の大幅な下落があったことから、セルインメイをよく聞くようになったでしょう。
このセルインメイダウ平均株価の過去から現在のパフォーマンスを見たとき、5月から10月にかけてのパフォーマンスは1%を切るということから、アノマリーとして知られています。主な理由として考えられるのは米国の5月の祝日である戦没将兵記念日に合わせて長期休暇(Go Away)を取るためのポジションクローズなどと言われることもありますが、これはセルインメイの最終的な結果であり、理由付けの一つにすぎないのです。
セルインメイの正体
セルインメイの正体は主に