イーサリアムのスケーリングにはzkVMsによるゼロ知識証明やzkEVMによるEVMのボトルネック解消の他に長期的なブロックチェーン自体のスケーリング問題にも取り組んでいます。その答えの一つとして「ステートレス(Statelss)」があり、ビットコインからすべてのブロックチェーンが抱える検証可能性と持続可能性についての唯一の答えと言えるでしょう。
本稿ではイーサリアムの中でも重要であるものの理解の難しいステートレスについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
イーサリアムの2030年に向けての開発ロードマップについては墨汁マガジンVol.1228「【2026年最新】イーサリアムの「Strawman」開発ロードマップを理解する」を参照してください。
イーサリアムの開発ロードマップ解説一覧
Vol.1114「Vitalikが提案したイーサリアムRISC-Vベースの新世代EVM移行の開発アプローチとzkEVM(zkVMs)を理解する」
Vol.1122「イーサリアム「PoSからZK eraへの移行」ZK is the Endgameな理由を理解する」
Vol.1126「【図解】イーサリアムの「zkVMs」とは?Proverの加速がもたらすイーサリアムの未来」
イーサリアムのブロックチェーンアプローチ
イーサリアムはビットコインが定義したブロックチェーンという枠組みを、実際の誰もが使えるシステムとして「ワールドコンピュータ」というコンセプトで10年以上開発を続けており、ブロックチェーンの中で最も高い技術力と圧倒的なリサーチャーや開発者の知識を持ち寄ることで、まさにブロックチェーンの歴史を変えようとしています。
その中にはどのプロジェクトも解決していない問題があり、それは
・ユーザーやコントラクト開発者の”検証可能性”
・バリデータ/プロポーザーの”持続可能性”
の2点です。
これは複雑なコントラクト実行を行うことが前提のイーサリアムはUTXOモデルではなく、状態遷移モデルで設計されているため、ブロックチェーン容量だけでなくステート(状態)の容量と長期的なスケーリングがネックになってくるという問題を抱えているということです。
ステートレス(Stateless)とは?
イーサリアムは例えばAaveでETHを担保にUSDCを借入たり、UniswapでETHをEIGENにスワップするなどアカウントの残高、さらにはそのDeFiを使用しているという”状態”を記録する必要があります。
まず前提としてEVMの特徴としてすべてのフルノード(Fullnode)はブロックを検証する際、コントラクト実行を行って保存しているマークルパトリシア木(ステート木)から検証を行っています。
イーサリアムのステートレス(Stateless)とは
「このステートをなくすのではなく、検証のモデルを変更し、ステート検証のハードルを下げる」
ということを意味するのです。
すなわちイーサリアムの
