- 1 The DAOハックの犯人特定か
- 2 The DAOのChild DAOとは?
- 3 最終的な被害ETH数は0だが…
- 4 ホワイトハットの暴走
- 5 The DAOホルダーへの返還
- 6 まとめ
イーサリアム最大の危機となった2016年のThe DAOハックは、現在の価値において1兆円を超える364万ETHがハッカーの手中に落ちるというイーサリアム最大の危機となりました。The DAOは当時の最先端のプロジェクトであり、2020年7月のYearn Financeのローンチまで4年以上の最先端プロジェクトであったことから当時を詳しく知る人はほとんどいないと言えるでしょう。
本稿ではほとんどの人が知らないThe DAOフォークとその後のイーサリアムクラシックの大攻防について詳しく解説を行います。
The DAOハックの犯人特定か
The DAOはイーサリアム初のICOプロジェクトであり、現在のDeFiのYearn Financeの大本のコンセプトといえる非常に有望なプロジェクトでした。ですがローンチからわずか1ヶ月で脆弱性を利用したリエントランシー攻撃によってハッカーに盗まれ、364万ETHがタイムロックによってハッカーの手中に落ちるというThe DAOハックが起きたのです。
結果的にThe DAOでは約1127万ETHがコントラクトの脆弱性で危険に晒され、ホワイトハットグループ(善良なハッカーグループ)によるドレインなどで被害を最小限に抑えることができ、最終的にThe DAOフォークを行ってハッカーの不正送金を無効としました。
今回問題となっているのはこのThe DAOハッカーが最終的にロンダリングして入手したビットコインの入金先が、
「TenX元CEOが多くのSNSで使用しているハンドルネームと同じネームを持つIPアドレスが有するノードのウォレットへ送金されたことが判明した」
という点で、イーサリアムでICOを行ったTenXの元CEO、”Toby Hoenisch”氏であるという告発記事がForbesによって公開されたのです。
The DAOのChild DAOとは?
一見このThe DAOハッカーの告発記事は最終的なロンダリングのビットコインの送金先を特定したというシンプルな内容のように見えますが、このThe DAOフォーク後とその後の事件は非常に複雑となっているのです。
The DAOのChild DAOとは
「ETH