目次
- 1 USDTのペッグがFTX事件で外れる
- 2 USDTとDAIのペッグが不安定な理由
- 3 USDTのペッグが定期的に崩れる理由
- 4 USDTが売られる理由
- 5 DAIのペッグが外れる理由
- 6 DAIのペッグが戻る仕組みは?
- 7 まとめ
FTXグループの破産によりテザー社が発行するUSDTはドルとのペッグを失い約3%の暴落を記録しました。またMaker DAO(メーカーダオ)により発行されるアルゴリズミックステーブルコインの”DAI”も同様の影響でペッグが崩れることもあり、これらはCircle(サークル)の発行するUSDCとは異なる市場性質を持っていると言えるでしょう。
本稿ではUSDTの低い信頼性と性質だけでなくDAIのペッグがなぜ定期的に外れるのかついてわかりやすく解説を行います。USDTの信頼を下げている理由については墨汁マガジンVol.198「USDTは危ない!?テザー疑惑が生まれた歴史と74%の裏付け問題」にて詳しく解説しています。
USDTのペッグがFTX事件で外れる
USDTの対ドルに対するペッグは今回のFTX事件で-3%となる1USDTが0.97ドルへ下落しペッグが再度外れました。ある程度の小規模なペッグ変動はあるものの、5月のThree Arrows Capital(3AC)の破産時にビットコインやイーサリアムが2022年最安値を更新した際に-6%となっており、仮想通貨市場の混乱時にUSDTのペッグが外れることは常であるということがわかります。
USDTに対してMaker DAOのDAIも同様にペッグ崩れが多いことがわかります。USDTほどではないものの約1%前後は上下にペッグが外れており、ペッグ不安が見受けられるでしょう。
USDTとDAIのペッグが不安定な理由
これにはもちろん理由があり、
「USDTとDAIのペッグが不安定な一番の理由は