- 1 バイナンスとOKXが流動性危機をサポートするファンドを発表
- 2 流動性危機になぜ陥るのか?
- 3 仮想通貨取引所の流動性対策
- 4 仮想通貨取引所の対策における問題点
- 5 Alamedaの問題点
- 6 同様のリスクは日本の仮想通貨取引所でもありえる
- 7 まとめ
日本の仮想通貨取引所「FTX Japan」を含む130社を超えるFTXグループは、FTXインターナショナル(FTX.com)の流動性危機により破産。これにより仮想通貨取引所の「引出しをするための流動性」について疑問の声が上がっています。本稿ではFTX事件のような取り付け騒ぎにより、どの仮想通貨取引所が陥る可能性が高い流動性の危機と、日本のように顧客資産を分別管理している場合にも起こりうる理由についてわかりやすく解説を行います。
FTXにおける流動性危機を引き起こした大本の原因、FTXトークン(FTT)の収益モデル問題については墨汁マガジンVol.775「FTXトークン(FTT)の収益モデルから見るFTX破産とグループ崩壊の理由」を参照してください。
バイナンスとOKXが流動性危機をサポートするファンドを発表
130社の子会社含むFTXグループの破産を受け、Binance(バイナンス)のCEOであるCZは「業界リカバリーファンド」のローンチを発表、この発表に続いて同じく中国系仮想通貨取引所のOKX(元OKCおoin)も同様のファンドのローンチを発表しました。
CZのによると仮想通貨業界リカバリーファンド(Industry Recovery Fund)は
「FTX破産による連鎖的な影響を軽減するため、Binanceは仮想通貨業界リカバリーファンドを設立。プロジェクトとしては強いものの、流動性危機を抱えるプロジェクトを助けることを目的としている」
と発表。
仮想通貨取引所やその他プロジェクトでFTXのような流動性問題を抱える企業を支援するファンドであると説明しています。
流動性危機になぜ陥るのか?
ではここで仮想通貨の流動性危機問題がなぜ起こり、日本の仮想通貨取引所でも起こり得るのかについて見ていきましょう。
FTXの場合は顧客資産に手を付けていたからとされていますが、
「そもそもの仮想通貨、