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墨汁マガジンVol.775「FTXトークン(FTT)の収益モデルから見るFTX破産とグループ崩壊の理由」

目次
  • 1 FTT(FTXトークン)とは?
  • 2 Alamedaの財務状況リークから見るFTTの問題点
  • 3 FTTのバックグラウンド
  • 4 FTTのVesting
  • 5 FTTの高騰の裏側
  • 6 レバレッジと価値の付加
  • 7 水増しのAlameda財務諸表
  • 8 まとめ

バイナンス(Binance)に次ぐ世界最大手仮想通貨取引所のFTXは、同社CEOの投資会社であるアラメダリサーチ(Alameda Research)の危機的財務状況のリークからFTX帝国が崩落。この背景にFTXの仮想通貨取引所トークンである”FTT”の収益モデルに問題とリスクがあり、今回のFTT下落におけるFTXの今後の破産の可能性も浮上しているのです。

本稿ではFTXのCEO、SBFことサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)がFTXを最大手仮想通貨取引所までお仕上げたFTTの収益モデルについてわかりやすく解説を行います。

FTXの流動性危機を迎えた理由については墨汁マガジンVol.773「Alamedaの財務状況リークがなぜFTXのリスクとなったのか?取り付け騒ぎとなった原因を理解する」を参照してください。

 

FTT(FTXトークン)とは?

そもそもFTTとはどのような仮想通貨なのかというと、主なモデルはBinanceが2017年に初となる「仮想通貨取引所トークン」を開始したBNBを真似た物となっています。

主にFTTは

 

・保有することで手数料の割引

・ETHとERC20トークンの出金手数料無料

・アフィリエイトの報酬レート増加

 

の3つの機能を有すというのがFTT(FTXトークン)の特徴です。

つまりFTT価格は本質的にFTXを利用するためのインセンティブに対して需要があり、価格に反映されるということになります。Binanceが考案した仮想通貨取引所トークン及びBNBの歴史については墨汁マガジンVol.538「バイナンススマートチェーン(BSC)とBNBの歴史 BSCの利点とは?」を参照してください。

 

Alamedaの財務状況リークから見るFTTの問題点

ではこのようなFTTの特徴を念頭にAlamedaの財務状況リークから見るFTTの問題点について見てみましょう。

今回のFTX事件における最もキーとなる問題点は

 

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