- 1 イーサリアムのブロックは約9割がMEV-Boostで提案
- 2 MEV-Boostとは?
- 3 MEV-Boostの仕組み
- 4 MEV-Boostにリスクはあるのか?
- 5 まとめ
イーサリアムのマージ(The Merge)後、マイナーが生成していたブロックは32ETHをステーキングしたバリデータへと変更され、ステーキングしているバリデータは誰もが平等にブロック提案をBeacon Chainにする機会を得ることができるようになりました。そこで今注目されているのがFlashbotsなどが提供する「MEV-Boost」であり、実に9割近いブロックがMEV-Boostで提案されているのです。
本稿ではイーサリアムのMEV-Boostについて非エンジニア向けにわかりやすく解説を行います。MEVに関しては墨汁マガジンVol.582「MEVとは?図解で理解するイーサリアムDeFiのMEV問題」を参照してください。
イーサリアムのブロックは約9割がMEV-Boostで提案
マージ後のイーサリアム2.0におけるCasper FFGでは、バリデータがRandomness Beaconによってランダムに選出され、プロポーザーとしてBeacon Chainにブロックを提案(生成)することができます。
2022年11月、このプロポーザーが提案したブロックの87.14%、つまり約9割に当たるブロックがMEV-Boost経由で行われているのです。また元祖MEV問題の対策プロジェクトである”Flashbots”が提供するMEV-Boostが8割を締めており、その他にはBloXroute Max ProfitやEden、Blocknativeが大半となっています。
出典:Mevboost – MEV-Boost経由でイーサリアムに提案されているブロックの割合
Flashbotsについては墨汁マガジンVol.588「図解で理解するFlashbotsの仕組み MEVを得つつDeFiのフロントランニングとガス高騰を抑制」にてわかりやすく解説しています。
MEV-Boostとは?
MEV-BoostとはFlashbotsが開発したバリデータとイーサリアムプロトコル間に入る”ミドルウェア”で、PBS(プロポーザー/ビルダーセパレーション)をイーサリアムのProof of Stakeである”Caspuer FFG”で提供しているのです。
要はMEV-Boostとは
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