- 1 DeFiとフロントランニング問題の解説一覧
- 2 FlashbotsとEIP-1559
- 3 Flashbots(フラッシュボット)とは?
- 4 Flashbotsオークションの仕組み
- 4.1 Flashbotsオークションの利点
- 4.2 Searcherとは?
- 4.3 Transaction BundleとBlock Template
- 5 MEVとDeFiのプライバシー向上
- 6 まとめ
イーサリアムがDeFiで抱えるMEV問題は、ガス代が1000Gweiを超えるほどの大きな影響を与えました。現在は10Gwei~50Gwei前後まで落ち着いてきており、この背景にはMEV対策の”Flashbots(フラッシュボット)”が関係しています。本稿ではMEVに対処するためのFlashbotsとオークションの仕組みについて図解で詳しく解説を行います。
MEVについては墨汁マガジンVol.582「MEVとは?図解で理解するイーサリアムDeFiのMEV問題」にて詳しく解説しています。
DeFiとフロントランニング問題の解説一覧
Vol.295「イーサリアムのガス手数料モデルの欠陥と攻撃インセンティブ」
Vol.518「イーサリアムDeFiのフロントランニング問題とは?なぜフロントランニングが起きるのか」
Vol.582「MEVとは?図解で理解するイーサリアムDeFiのMEV問題」Vol.588「図解で理解するFlashbotsの仕組み MEVを得つつDeFiのフロントランニングとガス高騰を抑制」
Vol.589「Flashbotsがイーサリアムガス代の下落に影響しない場合のシナリオと理由」
FlashbotsとEIP-1559
FlashbotsとEIP-1559はどちらもガス代を抑制し、適正値に持っていくためのイーサリアム上での対策です。ですがガス代を抑える目的の対象としている”原因”が異なるため、FlashbotsとEIP-1559が両方ともイーサリアムに必要なのです。
主な違いとしては
Flashbots→DeFiのフロントランニングによるMEV対策
EIP-1559→マイナーのスパム攻撃対策
となっており、ガス代高騰の理由と対処法が異なるのです。
EIP-1559の実装理由については墨汁マガジンVol.567「ロンドンでEIP-1559を実装する理由とイーサリアムへの影響 ETHは大量にバーンされるのか?」を参照してください。
Flashbots(フラッシュボット)とは?
Flashbots(フラッシュボット)とはMEVによるDeFiユーザーの利益を損なう状態を改善することを目的としたリサーチと開発組織のことを指し、MEVとフロントランニングの対策をする実装は正確には
「Flashbotsチームが提供するイーサリアム