目次
- 1 DeFiとフロントランニング問題の解説一覧
- 2 MEV(Miner Extractable Value)とは?
- 3 DeFiでMEVが問題となる原因
- 4 DeFiのフロントランニング
- 5 MEVが問題となっている理由
- 6 MEV(Maximal Extractable Value)とは?
- 7 まとめ
イーサリアムがDeFiで現状のスケーリングの限界まで使われている一方、ガス代の高騰による”MEV”の問題が議論に上がっています。MEVとは”Miner Extractable Value”または”Maximal Extractable Value”の略であり、現状のイーサリアムのガスモデルとスケーラビリティを起因とした問題です。
本稿では今問題となっている”MEV”について詳しく解説を行います。ガスモデルの欠陥と攻撃については墨汁マガジンVol.295「イーサリアムのガス手数料モデルの欠陥と攻撃インセンティブ」を参照してください。
DeFiとフロントランニング問題の解説一覧
Vol.295「イーサリアムのガス手数料モデルの欠陥と攻撃インセンティブ」
Vol.518「イーサリアムDeFiのフロントランニング問題とは?なぜフロントランニングが起きるのか」
Vol.582「MEVとは?図解で理解するイーサリアムDeFiのMEV問題」Vol.588「図解で理解するFlashbotsの仕組み MEVを得つつDeFiのフロントランニングとガス高騰を抑制」
Vol.589「Flashbotsがイーサリアムガス代の下落に影響しない場合のシナリオと理由」
MEV(Miner Extractable Value)とは?
現在のイーサリアムにおけるMEVとはMiner Extractable Valueの略で簡単に表すと、
「マイナーがトランザクションの取り込みによって得られる利益」
を指します。
例えばイーサリアム上でUniswapでのスワップや、Curve Financeにおける流動性マイニング、イールドファーミングを行なうには、
1.EOAで