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墨汁マガジンVol.1074「仮想通貨取引所チェーンとは?OP Stackが変える独自ブロックチェーンブランド」

目次
  • 1 OP Stackの解説一覧
  • 2 仮想通貨取引所チェーンとOP Stackへの移行
  • 3 仮想通貨取引所チェーンの一覧
  • 4 OP Stackを採用する理由
  • 5 L2へのリブランドと失敗
  • 6 データから比較するL2移行
  • 7 仮想通貨取引所はなぜRollupを採用するのか?
  • 8 今後のL2とエアドロップ
  • 9 まとめ

仮想通貨は2020年から2021年にかけてバブル崩壊後の上昇トレンドを記録、その際に仮想通貨取引所最大手のバイナンス(Binance)がBNBチェーンをローンチしたことで、仮想通貨取引所チェーンのムーブができました。現在ではこのムーブメントがOptimismのOP Stackによって加速しており次のメインストリームとなっているのです。

本稿では仮想通貨取引所チェーンの動向と今後について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。

OP Stackの解説一覧

 

Vol.890「図解で理解する”OP Stack”Pt.1 イーサリアムL2にOP Stackを利用して展開する利点とは?」

Vol.897「図解で理解する”OP Stack”Pt.2 Optimsimのスーパーチェーン構想とは?Polkadotとの大きな違い」

Vol.904「【2023年下半期版】仮想通貨のL2銘柄ARB, OP, DYDXを買うべきか?エントリーポイントを考える」

Vol.1005「Optimismエコシステムから分析するOPトークンは高騰するのか?」

 

仮想通貨取引所チェーンとOP Stackへの移行

初の事例となる仮想通貨取引所チェーンといえばバイナンスのBNBチェーンであり、イーサリアムのEVMを導入したいわゆるEVMチェーンとして2020年から2021年にかけてのガス代高騰時に需要が増加しました。

一方でこのときのEVMチェーンブームでは仮想通貨取引所が独自チェーンを作る「仮想通貨取引所チェーン」はまだ大きなムーブはなく、ArbitrumやOptimismのようなL2ローンチ後にRollupを採用したイーサリアムL2を構築するツールであるArbitrum OrbitやOP Stackによりこの動きが加速したことになります。

というのもEVMチェーンはフォーク、つまりコピー後の改変が基本であったもののRollupではArbitrumやOptimismのような既に技術を持って独自構築したL2が提供しているL2構築ツールであるため、手軽さや自己開発に資金を割く必要がないという大きな利点がこの動きに火をつけたと言えるでしょう。

 

仮想通貨取引所チェーンの一覧

現在仮想通貨取引所チェーンでL2に移行したもの、新規ローンチしたものは下記表の通りとなります。

 

仮想通貨取引所L2プロジェクト名公式X(Twitter)トークンシンボルコア技術
CoinbaseBase@baseN/AOP Stack
KrakenInk Chain@inkonchainN/AOP Stack
BinanceopBNB@BNBCHAIN$BNBOP Stack
ByBitMantle@0xMantle$MNTOP Stack
OKXX Layer@XLayerOfficial$OKBPolygon CDK

 

OP Stackを採用する理由

zkSyncのZK StackやOKXのあえて採用が少ないPolygon CDKの採用を見ても、他のチェーンがOptimismが提供するOP Stackの採用率が8割となっていることがわかるでしょう。

OP Stackを採用する理由としては

 

「Optimismの

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