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墨汁マガジンVol.1131「【図解】イーサリアムL2のNative Rollup(Based Rollup)とはなにか?」

目次
  • 1 イーサリアム「Rollup」を構成する要素
  • 2 Rollupの課題と「Livenessと分散」
  • 3 Rollupのコアとなるシーケンサーを取り除く
  • 4 FOCILとPreConfs
  • 5 まとめ

イーサリアムのL2スケーリングのロールアップとBeam Chainで導入されるFOCIL、そしてPreConfsというトランザクションの加速を導入するきっかけとなったNative RollupまたはBase Rollupという方式があります。

本稿ではTaikoなどが導入しているイーサリアムのBased Rollup/Native Rollupの仕組みについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。FOCILについては墨汁マガジンVol.1127「【図解】イーサリアムのBeam Chainで導入される「FOCIL」とは?スケーリングを加速させるPreConfsの前準備」を参照してください。

 

イーサリアム「Rollup」を構成する要素

イーサリアムのRollupとは、

 

「イーサリアムのオンチェーンセキュリティの裏付けを教授しつつ、トランザクション実行はオフチェーンで行うというハイブリッド方式のL2」

 

を指します。

これは主に

 

シーケンサー:TXを実行しL1にステートを書き込む

Proofs:Validity Proofs/Fraud ProofsをTX実行の証明

VMs:zkEVM/zkVMs/EVM

 

の要素で成り立っており、zkSync($ZK)やLineaなどはzkEVMでProverを独自開発してValidity Proofsをイーサリアムに書き込み(Rollup)、Arbitrum($ARB)やOptimism($OP)はEVMのFraud Proofsベースであるということです。

2025年6月最新のZK及びProverについては墨汁マガジンVol.1126「【図解】イーサリアムの「zkVMs」とは?Proverの加速がもたらすイーサリアムの未来」を参照してください。

 

Rollupの課題と「Livenessと分散」

現状のRollupはシーケンサーをプロジェクトが運用しており、zkSyncは$ZKのステーキングによる分散シーケンサーを2025年に予定しているものの、収益は全てプロジェクトに還元されている状態となっています。

 

 

つまりここではRollupのLivenessが課題となり、

 

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