- 1 イーサリアム「Rollup」を構成する要素
- 2 Rollupの課題と「Livenessと分散」
- 3 Rollupのコアとなるシーケンサーを取り除く
- 4 FOCILとPreConfs
- 5 まとめ
イーサリアムのL2スケーリングのロールアップとBeam Chainで導入されるFOCIL、そしてPreConfsというトランザクションの加速を導入するきっかけとなったNative RollupまたはBase Rollupという方式があります。
本稿ではTaikoなどが導入しているイーサリアムのBased Rollup/Native Rollupの仕組みについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。FOCILについては墨汁マガジンVol.1127「【図解】イーサリアムのBeam Chainで導入される「FOCIL」とは?スケーリングを加速させるPreConfsの前準備」を参照してください。
イーサリアム「Rollup」を構成する要素
イーサリアムのRollupとは、
「イーサリアムのオンチェーンセキュリティの裏付けを教授しつつ、トランザクション実行はオフチェーンで行うというハイブリッド方式のL2」
を指します。
これは主に
シーケンサー:TXを実行しL1にステートを書き込む
Proofs:Validity Proofs/Fraud ProofsをTX実行の証明
VMs:zkEVM/zkVMs/EVM
の要素で成り立っており、zkSync($ZK)やLineaなどはzkEVMでProverを独自開発してValidity Proofsをイーサリアムに書き込み(Rollup)、Arbitrum($ARB)やOptimism($OP)はEVMのFraud Proofsベースであるということです。
2025年6月最新のZK及びProverについては墨汁マガジンVol.1126「【図解】イーサリアムの「zkVMs」とは?Proverの加速がもたらすイーサリアムの未来」を参照してください。
Rollupの課題と「Livenessと分散」
現状のRollupはシーケンサーをプロジェクトが運用しており、zkSyncは$ZKのステーキングによる分散シーケンサーを2025年に予定しているものの、収益は全てプロジェクトに還元されている状態となっています。
つまりここではRollupのLivenessが課題となり、
「