- 1 仮想通貨のFDVとは?
- 2 FDVの計算方法
- 3 FDVの応用方法
- 4 FDV理論における割安な仮想通貨
- 5 FDV理論における適正価格推定
- 6 多くの指標と組み合わせることで正確性が増す
- 7 まとめ
仮想通貨(暗号資産)のエアドロップが主流になってから、TGEにおける上場時の予想価格、またはプロジェクトのTGE後のトークン適正価格にはFDV(Fully diluted valuation)からシミュレーションや評価をすることが可能です。
このFDVを利用して分析するとセクターの割安な仮想通貨も算出することも可能であり、現在の仮想通貨投資において投資家の分析手法として理解しておかなければならない必須項目と言えるでしょう。本稿では墨汁うまいが使用しているFDV理論と応用方法について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
割安な仮想通貨の算出方法については墨汁マガジンVol.1070「【2025年版】仮想通貨(暗号資産)の割安指標の算出方法 今買う仮想通貨でお得な銘柄は?」を参照してください。
仮想通貨のFDVとは?
仮想通貨におけるFDVとは「Fully Diluted Valuation」の略であり、日本語では「完全に希釈された評価額」となります。この仮想通貨の1つの指標となるFDVが意味することは
「トークンの総発行数に対してTGE時では市場供給量は100%とはならず、20%前後で形成する時価総額という指標に対し、FDVでは100%供給されて市場価格がトークン数により希釈された際にその仮想通貨自体が持つ評価額を指す指標」
となります。
つまり簡単にいえばビットコインの例でいうと2100万BTCが総発行数に対し、市場供給量は2025年2月時点で90%、FDVはこのビットコインが2100万BTC全て発行されて市場に供給されていると仮定したとき、ビットコイン全体の時価総額がいくらになるのかを示す指標であるということです。
FDVの計算方法
FDVの計算をするために必要なデータは
1.現在のトークン価格
2.総発行数
の2つだけで、単純にトークン価格に総発行数をかけるkとで算出することができます。例えばzkEVMの代表といえるzkSyncのZKトークンでは総発行数が210万ZK、価格が0.1316ドルとなっているのでFDVは
210万ZK * 0.1316ドル = 27.8億ドル
ということになるということです。
FDVの応用方法
FDVは上記のように簡単に計算ができ、エアドロップにおけるTGE価格の推定やセクターごとの比較における割安度を算出することが可能です。
この理由としてTGEはトークノミクスが重要になってくるわけですが、
「FDVを