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墨汁マガジンVol.1081「【セキュリティ対策】エアドロップされた仮想通貨(暗号資産)をオンチェーン分析する方法」

目次
  • 1 加速するTGEとエアドロップ
  • 2 エアドロップはTGE以外は警戒が必要
  • 3 オンチェーン分析で重要な項目
  • 4 コントラクトアドレスで分析すべき項目
  • 5 トランザクションの分析
  • 6 スキャムトークンの場合の動作を考える
  • 7 まとめ

仮想通貨(暗号資産)は話題のai16zなどのAIエージェントを含めて、ミームコインやDeFi、Pudgy Penguinsなどでも話題になったNFTコレクションの$PENGUエアドロップなどこれまでにない速さで加速度的にトークン数が増えていっています。

これに合わせてエアドロップなども加速されており、そのエアドロップされた仮想通貨が安全かどうかを判断するのはオンチェーン分析での知識が必要となります。本稿では墨汁うまいがエアドロップなどの仮想通貨をオンチェーン分析する際に考える項目について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。

DeFiやNFTなどのコントラクトの分析方法については墨汁マガジンVol.1044「ミームコイン1000倍を狙った投機する際の注意点 コントラクトの分析方法」を参照してください。

 

加速するTGEとエアドロップ

2023年から巨額の資金調達をしていたzkSync($ZK)やLinea($LINEA)などのzkEVM関連プロジェクトやLayerZero($ZRO)やWormhole($W)などのブリッジをネイティブ統合するためのBaaS(Bridge as a Service)など多くがTGEを完了しており、ソラナ上やOP Stack採用のBaseチェーン上などでもミームコインが日々発行されてエアドロップされています。

Coingeckoによると2021年から2024年までに発行された仮想通貨は252.2万種類にも登り、2021年末と比較して5.7倍にも増加していることになるのです。また日々のトークンローンチ数は平均5300トークン/日となっており、これらの中にはプロジェクト裏付け等を必要としないミームコインなどがあることからも加速度的に増えている理由がよく分かるでしょう。

 

 

この中には単純にタスクをこなし、TGEによって特定のユーザーにのみ付与されるエアドロップだけでなく、無作為なエアドロップ目的や、中ではハッキング目的の悪意のあるトークンなど様々であるということになります。

 

Coingecko年間の仮想通貨(暗号資産)種類の増加:https://www.coingecko.com/research/publications/how-many-cryptocurrencies-are-there

 

エアドロップはTGE以外は警戒が必要

このように加速度的に仮想通貨の種類が増える理由には

 

1.トークン発行自体に障壁が全くないこと

2.エアドロップを広告して使うことは一般的であること

3.ハッカーがフィッシングで仮想通貨盗難を狙っていること

 

などが上げられます。

2016年から2017年にかけての仮想通貨ICOバブルではイーサリアム上でERC20トークンを発行するためのコントラクト開発に数百万円を頼んで委託するなんてのはざらでしたが、現在では5分もあればプログラミング知識がなくてもトークン発行は簡単に行うことが可能です。

またai16zのようなAIエージェントはVituals Protocolのようなフレームワークもあり、ちょっとした知識があればただトークン発行するだけでなくそれらをやすやすと犯罪ツールへと変貌し、仮想通貨投資家は常に知識を高めて冷静に分析する必要があるということになります。

 

オンチェーン分析で重要な項目

では墨汁うまいはどのようにしてオンチェーン分析を行い、エアドロップされた仮想通貨(暗号資産)がスキャムやフィッシングではないかを考えているかを見ていきましょう。

トークンコントラクトのオンチェーン分析を行う際に重要となるのは

 

1.コントラクトアドレス

2.

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