- 1 イーサリアムBeacon Chainの解説一覧
- 2 イーサリアムのBeam Chainとは?
- 3 イーサリアムにおけるBeacon Chainの役割
- 4 Casper FFGにおけるコンセンサスルール
- 5 バリデータの3つの種類
- 6 フォークチョイスルールによる合意形成
- 7 まとめ
イーサリアムはDEVCON2024にてコンセンサスレイヤー(CL)のBeacon Chainを大幅にアップデートする「Beam Chain」の開発ロードマップを発表。これから5年にかけてのこれまでのリサーチ結果における次世代ブロックチェーンとなる強力なロードマップとなっています。
本稿ではBeam Chainを理解するためのイーサリアムの現在のBeacon Chainの役割について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
イーサリアムBeacon Chainの解説一覧
Vol.257「イーサリアム2.0 バリデータのペナルティ”Inactivity Leak”でスラッシュされる条件」
Vol.259「イーサリアム2.0 ステーキングペナルティ Partial Slashingとは?」
Vol.398「ETH2バリデータのプロポーザーとアテスター フォークチョイスルールによる合意形成の仕組み」
Vol.399「イーサリアム2.0コミッティ(Committee)とは?ETH2ブロックプロポーザーへのDDoS攻撃問題」
Vol.630「イーサリアム2.0のスラッシャー(Slasher)とは?Casper FFGのペナルティコンセンサス」
Vol.632「イーサリアム2.0のアテステーション(Attestations)とは?Justificationとアルタイルでの報酬形態」
イーサリアムのBeam Chainとは?
イーサリアムのBeacon Chainとは2020年11月5日にイーサリアムメインネットにローンチしたデポジットコントラクトから52.4万ETHをバリデータとしてステーキングすることで起動閾値に達し、2020年12月1日にローンチした新たなコンセンサスレイヤー(CL)を指します。
このBeacon Chainはコンセンサス、つまりネットワークにおけるバリデータやユーザー、参加者が従うルールを担うチェーンであり、
・ブロック提案(生成)
・バリデータのコミッティ選出
・スラッシャーと報酬によるインセンティブ
・フォークチョイスルールにおける分散合意
などを行っているのです。
Beam ChainではこれらのCasper FFGにおける個別の役割を大幅にアップデートするという内容ということになります。順を追ってみていきましょう
イーサリアムにおけるBeacon Chainの役割
現在のBeacon Chainでは主に7つのプロトコルで構築されているといえ、
1.スラッシャー(Slasher)
2.コミッティ(Committe)
3.プロポーザー(Proposer)
4.アテスター(Attestor)
5.フォークチョイス(Fork-Choice)
6.ジャスティフィケーション(Justification)
7.ファイナライズ(Finalaize)
であると言えるでしょう。
Casper FFGにおけるコンセンサスルール
Beacon ChainのコンセンサスルールであるCasper FFGでは新規発行されるETHによる報酬インセンティブに加え、ネットワークに参加するバリデータが全体の2/3以上という閾値を「合意した」とみなすため、コンセンサスに誠実に参加することをインセンティブ付けするスラッシャーによるペナルティによって分散合意を可能としているのです。
これはビットコインのコンセンサス問題となる
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