- 1 イーサリアムCasper FFGの解説一覧
- 2 アテステーション(Attestations)とは?
- 3 ETH2の二重署名
- 4 二重署名でスラッシュされない場合もある
- 5 Justificationとは?
- 6 アルタイルでの報酬変更
- 7 まとめ
イーサリアム2.0のProof of Stakeである”Casper FFG”は、PBFTをベースにスラッシュのペナルティでバリデータがイーサリアムに対して誠実に動くインセンティブを報酬と合わせて与えています。このETH2バリデータのスラッシュ条件としては”二重署名”が有名であり、ほとんどのスラッシュされたバリデータはアテステーション違反、つまり二重署名が理由となっている一方、Casper FFGでは合計で3つのスラッシュ条件が設定されているのです。
本稿ではイーサリアム2.0のステーキングにおいてのアテステーションの報酬とスラッシュによるペナルティ、Justificationについて詳しく解説を行います。
イーサリアムCasper FFGの解説一覧
Vol.257「イーサリアム2.0 バリデータのペナルティ”Inactivity Leak”でスラッシュされる条件」
Vol.259「イーサリアム2.0 ステーキングペナルティ Partial Slashingとは?」
Vol.398「ETH2バリデータのプロポーザーとアテスター フォークチョイスルールによる合意形成の仕組み」
Vol.399「イーサリアム2.0コミッティ(Committee)とは?ETH2ブロックプロポーザーへのDDoS攻撃問題」
Vol.630「イーサリアム2.0のスラッシャー(Slasher)とは?Casper FFGのペナルティコンセンサス」
Vol.632「イーサリアム2.0のアテステーション(Attestations)とは?Justificationとアルタイルでの報酬形態」
アテステーション(Attestations)とは?
アテステーション(Attestations)とはイーサリアム2.0においてバリデータがCasper FFGのコンセンサスに参加する際の署名を指します。Attestationsは日本語で”証明”を意味し、
「アテステーションするということは自分がその対象に対して投票をしていることを示す」
と言えるでしょう。
イーサリアム2.0におけるアテステーションはフォークチョイスルールとしてバリデータがEpochごとのスロットのブロックを”ファイナライズ”つまり確定するために必要であり、アテステーションを行ったバリデータは報酬としてETHを得ることができます。
フォークチョイスルールについては墨汁マガジンVol.398「ETH2バリデータのプロポーザーとアテスター フォークチョイスルールによる合意形成の仕組み」を参照してください。
ETH2の二重署名
バリデータ報酬として最も一般的なアテステーションですが、二重署名(Double Vote)をすることでスラッシュされます。この二重署名は