目次
- 1 イーサリアム2.0の2回目の監査
- 2 問題A:ブロック伝達メッセージ攻撃
- 3 ETH2のアテスター(Attester)とプロポーザー(Proposer)とは
- 4 スキップブロック(Skip-Block)とは?
- 5 ETH2のフォークチョイスルール
- 6 問題B:スラッシュメッセージの伝達攻撃
- 7 まとめ
イーサリアム2.0、通称ETH2の監査はデポジットコントラクトに続き2019年12月にETH2.0のスペック監査を委託するとしていたLeast Athorityによる監査の終了を発表。2020年のETH2のBeacon Chainローンチが目前となっています。本稿では修正済みのETH2の監査問題AとB、ブロックプロポーザー(Proposer)とアテスター(Attester)、それに起因する問題の詳細について詳しく解説を行います。
デポジットコントラクトの監査完了と詳細についてはVol.365 「イーサリアム2.0(ETH)デポジットコントラクトの監査完了はとても重要」を参照してください。
イーサリアム2.0の2回目の監査
今回のLeast AuthorityによるETH2の監査では7つの問題を発見、この監査では主にコード実装とアタックベクター、つまり脆弱性をついたDoS攻撃などの可能性などに重点を置いたものとなります。
問題A:ブロック伝達メッセージ攻撃
今回のETH2監査で見つかった7つの問題では、既に問題AとBは改善されており、問題AのBlock Propagation Restrictions Are Too Looseは過去のブロック伝達