- 1 イーサリアムの開発ロードマップ解説一覧
- 2 イーサリアム「Beam Chain」を発表
- 3 Beam Chainの内容を理解する
- 4 Beam Chainの開発ロードマップ
- 5 分散とスケーリング「PBSの先へ」
- 6 ETH価格を上げる「分散と希少性」
- 7 イーサリアムを根本的に変える「SNARKification」
- 8 まとめ
イーサリアムは1年に1度の最大のイベント「DEVCON2024」にて今後10年の開発ロードマップとしてBeam Chain(ビームチェーン)を発表しました。この開発ロードマップはThe Merge(マージ)から移行したステーキングベースのPoS(CasperFFG)からゼロ知識証明をベースとした「ZK Era」への移行を行うというもので、Vitalikが提案したRISC-Vベースの新世代EVM移行も含まれるのです。
本稿ではzkSync($ZK)やStarknet($STRK)などがリードするzkVMs(zkEVM)分野にも関係するBeam Chainについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
RISC-Vについては墨汁マガジンVol.1113「イーサリアムの効率100倍化「RISC-Vベースの新世代EVM」を理解する」を参照してください。
イーサリアムの開発ロードマップ解説一覧
墨汁マガジンVol.600「The Mergeとは?図解で理解するイーサリアムのETH1とETH2統合」
墨汁マガジンVol.641「The Surgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.649「The Vergeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.647「The Purgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.650「The Splurgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
イーサリアム「Beam Chain」を発表
イーサリアム財団(Ethereum Foundation)は年に1度のイーサリアム最大のデベロッパーカンファレンスである2024年11月に行われたDEVCON2024にて新たな開発ロードマップとなるBeam Chain(ビームチェーン)を発表しました。
このBeam Chainは現在イーサリアムのコンセンサスを担うBeacn Chain(ビーコンチェーン)を対象としたCLの開発ロードマップであり、
「zk-SNARKとして知られるゼロ知識証明をベースとした証明を活用した量子コンピュータ耐性を持ち、高速なブロック提案を行い、PBSを導入したZK Eraの新型コンセンサスチェーン」
を指します。
またこのゼロ知識証明ベースはコントラクト実行を行うETH1エンジンでも導入され、「SNARKification」としてRISC-Vベースの新世代EVMへの移行もこの時に提案されていたのです。
イーサリアムのコンセンサスを行うBeacon Chainの仕組みについては墨汁マガジン
Vol.1119「公開(イーサリアムのCL「Beacon Chain」の仕様と役割を理解する」を参照してください。
Beam Chainの内容を理解する
Beam Chainとはすなわち
「The Merge