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墨汁マガジンVol.1120「イーサリアムのBeam Chainとは?影響とSNARKificationを理解する」

目次
  • 1 イーサリアムの開発ロードマップ解説一覧
  • 2 イーサリアム「Beam Chain」を発表
  • 3 Beam Chainの内容を理解する
  • 4 Beam Chainの開発ロードマップ
  • 5 分散とスケーリング「PBSの先へ」
  • 6 ETH価格を上げる「分散と希少性」
  • 7 イーサリアムを根本的に変える「SNARKification」
  • 8 まとめ

イーサリアムは1年に1度の最大のイベント「DEVCON2024」にて今後10年の開発ロードマップとしてBeam Chain(ビームチェーン)を発表しました。この開発ロードマップはThe Merge(マージ)から移行したステーキングベースのPoS(CasperFFG)からゼロ知識証明をベースとした「ZK Era」への移行を行うというもので、Vitalikが提案したRISC-Vベースの新世代EVM移行も含まれるのです。

本稿ではzkSync($ZK)やStarknet($STRK)などがリードするzkVMs(zkEVM)分野にも関係するBeam Chainについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。

RISC-Vについては墨汁マガジンVol.1113「イーサリアムの効率100倍化「RISC-Vベースの新世代EVM」を理解する」を参照してください。

イーサリアムの開発ロードマップ解説一覧

 

墨汁マガジンVol.600「The Mergeとは?図解で理解するイーサリアムのETH1とETH2統合」

墨汁マガジンVol.641「The Surgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」

墨汁マガジンVol.649「The Vergeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」

墨汁マガジンVol.647「The Purgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」

墨汁マガジンVol.650「The Splurgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」

Vol.781「The Scourge(スカージ)とは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」

 

イーサリアム「Beam Chain」を発表

イーサリアム財団(Ethereum Foundation)は年に1度のイーサリアム最大のデベロッパーカンファレンスである2024年11月に行われたDEVCON2024にて新たな開発ロードマップとなるBeam Chain(ビームチェーン)を発表しました。

このBeam Chainは現在イーサリアムのコンセンサスを担うBeacn Chain(ビーコンチェーン)を対象としたCLの開発ロードマップであり、

 

「zk-SNARKとして知られるゼロ知識証明をベースとした証明を活用した量子コンピュータ耐性を持ち、高速なブロック提案を行い、PBSを導入したZK Eraの新型コンセンサスチェーン」

 

を指します。

またこのゼロ知識証明ベースはコントラクト実行を行うETH1エンジンでも導入され、「SNARKification」としてRISC-Vベースの新世代EVMへの移行もこの時に提案されていたのです。

 

 

イーサリアムのコンセンサスを行うBeacon Chainの仕組みについては墨汁マガジン
Vol.1119「公開(イーサリアムのCL「Beacon Chain」の仕様と役割を理解する」を参照してください。

Beam Chainの内容を理解する

Beam Chainとはすなわち

 

「The Merge

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