- 1 イーサリアム今後10年の開発計画の解説一覧
- 2 RISC-Vベースの新世代EVM
- 3 RISC-VベースのEVMの概要
- 4 EVMのボトルネックとハッシュ
- 5 zkSyncのようなzkEVMとRISC-V
- 6 RISC-VとRustによるコントラクト
- 7 まとめ
イーサリアムの発明者であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏はイーサリアムの開発者向けフォーラム「Ethereum Magicians」にRISC-Vベースの新世代EVMへの移行について新たな提案を行いました。
本稿ではイーサリアムの今後10年の開発ロードマップとしてのVitalik Buterin氏の提案について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
イーサリアム今後10年の開発計画の解説一覧
墨汁マガジンVol.600「The Mergeとは?図解で理解するイーサリアムのETH1とETH2統合」
墨汁マガジンVol.641「The Surgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.649「The Vergeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.647「The Purgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.650「The Splurgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
RISC-Vベースの新世代EVM
イーサリアムの発明者Vitalik ButerinはイーサリアムのスケーリングボトルネックとなっているEVMを最大100倍の効率化を図るRISC-V(リスクファイブ)ベースのEVMへの移行を提案しました。
このRISC-VベースのEVMではコントラクト開発言語はRustとなるものの、Rustはスマートコントラクトのコードとしてはデベロッパーには読みづらく、SolidityやVyperのようなイーサリアムが開発したコントラクトのサポートが必須であると言えるでしょう。
このRISC-V EVMでは後方互換により既存のEVMコントラクトを変わらずに実行可能であり、SolidityとVyperをサポートしつつ100倍の効率化を可能とするというイーサリアムらしい実装ということになるでしょう。
DEVCON2024で発表されたBeacon Chain→Beam Chainのイーサリアム3.0開発ロードマップは主にコンセンサスレイヤー(CL)を対象にしたもの
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RISC-VベースのEVMの概要
ではRISC-VベースのEVMについてみていきましょう。RISC-Vは命令セットアーキテクチャ(Instruction Set Architecture=ISA)であり、コンピュータのCPU設計のために開発されたものです。
ここで重要なのは技術的な話を抜きにすると
「zkSync