- 1 図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
- 2 L2の3つのコア技術
- 3 ステートチャンネル(State Channels)とは?
- 4 ステートチャンネルの欠点
- 5 プラズマ(Plasma)とは?
- 6 プラズマとステートチャンネルに共通する問題
- 7 ロールアップ(Rollup)とは?
- 8 Rollupが選ばれている理由
- 9 まとめ
イーサリアムはイーサリアム2.0という次世代ブロックチェーンの開発だけでなく、ブロックチェーン上に展開する新たなネットワーク”L2(レイヤー2)”の分野においても、日々開発とリサーチが進んでいます。一方でライデンネットワークのようなシンプルなL2の開発が主流であった2017~18年に対し、現在ではより複雑かつ実装のことなるOptimismやzk-RollupなどのL2の開発が進んでおり、Uniswap v3がOptimism採用してL2にコントラクトをデプロイするとしており、L2に注目が集まっています。
図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
墨汁マガジンVol.565「L2の3つのコア技術RollupとPlasma、ステートチャンネルの利点と欠点を理解する」
墨汁マガジンVol.604「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.1 イーサリアムL2としてRollupが重要視されている理由」
墨汁マガジンVol.606「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.2 zkRollupとOptimistic Rollupの違いと利点」
墨汁マガジンVol.609「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.3 Fraud Proofとは?L2スケーリングにおける利点と欠点」
墨汁マガジンVol.615「The Merge後のイーサリアム2.0とL2の完成形を図解で理解する」
墨汁マガジンVol.641「The Surgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.704「Sequencer(シークエンサー)とは?L2のRollupにおけるバリデータの役割」
墨汁マガジンVol.726「図解で理解するRelayer型クロスチェーンブリッジコントラクトの仕組み」
墨汁マガジンVol.789「EIP-4844 Proto-Dankshardingとは?図解で理解するイーサリアムへの影響」
L2の3つのコア技術
L2は主に3つの下記コア技術に分類することができます。
1.ステートチャンネル(State Channels)
2.プラズマ(Plasma)
3.ロールアップ(Rollup)
です。主に今までL2として開発やリサーチが行われてきたのはライデンネットワークやビットコインのライトニングネットワークが採用している1のステートチャンネルであり、実際にメインネットにローンチされているため利用することができます。またPlasmaは2017年にイーサリアムの発明者であるVitalik氏とライトニングネットワークのJoseph氏が共同で発表した新たなオフチェーン解決策です。
対して現在主に話題となっているのは3のRollupで、Uniswap v3が今後利用するとしているのはRollupをベースとしたOptimismです。これら3つのL2技術には利点と欠点があり、また利用するユースケースが異っています。順番に見てみましょう。
ステートチャンネル(State Channels)とは?
ステートチャンネルはビットコインのライトニングネットワークに代表されるL2技術で、イーサリアムではライデンネットワークがそれに当たります。主にステートチャンネルは支払いをメインにフォーカスしたもので、高速な双方向支払いを可能とします。ステートチャンネルはビットコインの支払いなどには適しているものの、イーサリアムのような複雑なエコシステムを持つものには欠点があります。
ステートチャンネルの仕組みについては墨汁マガジンVol.111「図解で理解するライトニングネットワークとHTLCの仕組み」を参照してください。
ステートチャンネルの欠点
まずステートチャンネルの欠点として
「支払い