- 1 図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
- 2 Fraud Proofsとは?
- 3 Fraud Proofsの利点
- 4 Optimistic Rollupでのセキュリティ
- 5 Validity Proofsの利点
- 6 まとめ
イーサリアムL2最有力候補となっているArbitrumはTVLが21億ドルを突破し、L2へのシフトが加速しています。本稿ではArbitrumやOptimismが採用しているOptimistic Rollupにおいて、セキュリティを担うFraud Proofについて詳しく解説を行います。
Arbitrumと今後のETH影響についてはテクニカル分析の重要ポイント2021年09月11日~17日「ビットコイン中国相場影響で大幅急落 イーサリアムはArbitrumでL2へのシフトが加速」を参照してください。
図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
墨汁マガジンVol.565「L2の3つのコア技術RollupとPlasma、ステートチャンネルの利点と欠点を理解する」
墨汁マガジンVol.604「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.1 イーサリアムL2としてRollupが重要視されている理由」
墨汁マガジンVol.606「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.2 zkRollupとOptimistic Rollupの違いと利点」
墨汁マガジンVol.609「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.3 Fraud Proofとは?L2スケーリングにおける利点と欠点」
墨汁マガジンVol.615「The Merge後のイーサリアム2.0とL2の完成形を図解で理解する」
墨汁マガジンVol.641「The Surgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.704「Sequencer(シークエンサー)とは?L2のRollupにおけるバリデータの役割」
墨汁マガジンVol.726「図解で理解するRelayer型クロスチェーンブリッジコントラクトの仕組み」
墨汁マガジンVol.789「EIP-4844 Proto-Dankshardingとは?図解で理解するイーサリアムへの影響」
Fraud Proofsとは?
Fraud Proofとは日本語で”不正の証明”となり、State ChannelやPlasmaなどのL2コア技術に使用されるもので、Rollupの中でもOptimisitc Rollupが活用しているL2上のものでその名前の通り
「L2上での不正なトランザクションの証明」
です。
Optimisitc Rollupやその他L2でのL1に引出しが1週間ほどの期間を要する原因となっている一方、Optimisitc Rollupでは最大で100倍程度のスケーリングを可能としているのです。
Fraud Proofsの利点
Fraud Proofを使用するのには上記でみたように利点があります。まずイーサリアムスケーリングのボトルネックの一つは
「トランザクション