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墨汁マガジンVol.789「EIP-4844 Proto-Dankshardingとは?図解で理解するイーサリアムへの影響」

目次
  • 1 図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
  • 2 EIP-4844 vs EIP-4488
  • 3 EIP-4844 Proto-Dankshardingの概要
  • 4 Rollupの仕組みとEIP-4488
  • 5 Proto-DankshardingとBlobs
  • 6 Proto-DankshardingとRollupの相性の良さ
  • 7 EIP-4484でイーサリアムのスケーラビリティが拡張できる理由
  • 8 まとめ

イーサリアムのポストマージ(The Merge)の大型アップデートとして計画されている上海(シャンハイ)ハードフォークではThe Surgeで検討されていたEIP-4488のCALLDATAのガスコスト削減の上位互換となる「EIP-4844 Proto-Danksharding(プロトダンクシャーディング)」の実装が予定されています。

本稿ではThe Surgeにおけるイーサリアムが今後L2を中心としたスケーリングのための最重要技術”EIP-4844 Proto-Danksharding”について投資家向けにわかりやすく解説を行います。最新のイーサリアム開発ロードマップの「The Surge(サージ)」については墨汁マガジンVol.641「The Surgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」を参照してください。

 

図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧

 

墨汁マガジンVol.565「L2の3つのコア技術RollupとPlasma、ステートチャンネルの利点と欠点を理解する」

墨汁マガジンVol.604「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.1 イーサリアムL2としてRollupが重要視されている理由」

墨汁マガジンVol.606「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.2 zkRollupとOptimistic Rollupの違いと利点」

墨汁マガジンVol.615「The Merge後のイーサリアム2.0とL2の完成形を図解で理解する」

 

EIP-4844 vs EIP-4488

まずEIP-4844のProto-Dankshardingを理解する前にThe Surgeの第一段階として提案されていたEIP-4488についてみてみましょう。

EIP-4488は

 

「CALLDATAのガスコストを1byteにつき16ガスから3ガスへ削減し、1ブロックにおけるCALLDATAのトランザクションを制限するリミットを設ける」

 

という提案で、イーサリアムのガス代がまだ100Gwei前後を推移する混雑を見せていた2021年11月に提案されたイーサリアムの改善提案である”EIP”でした。簡単にいうとEIP-4488ではガスコストを約5分の1に減らしつつ、Rollupのさらなる使用の増加を予期して1ブロックの占領を減らすためのリミットを設けてL2のスケーリングを行うというものです。

ですがEIP-4488ではRollupの使用が専有するL1のブロック容量という負の側面から、EIP-4844では新たなトランザクションタイプをサポートし、Shardingの実装までの短期~長期にかけてのL2スケーリングを可能にする提案となっているという違いがあります。

EIP-4488のCALLDATAのガスコスト削減については墨汁マガジンVol.640「図解で理解するL2″Rollup”の仕組み Pt.3 Rollupの手数料削減をするEIP-4488の影響」を参照してください。

 

EIP-4844 Proto-Dankshardingの概要

EIP-4488とEIP-4844の比較だけでは理解が難しいため、EIP-4844の概要をより詳しく見てみましょう。

EIP-4484はシンプルなEIP-4488とは大きく異なり

 

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