- 1 図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
- 2 Rollupの解決するべき問題
- 3 EIP-4488:CALLDATAのガスコスト削減
- 4 EIP-4488でのRollupへの大きな影響
- 5 CALLDATAの制限が必要な理由
- 6 GethチームがThe Merge前に反対した理由
- 7 まとめ
イーサリアムはRollupをベース技術としたL2とイーサリアム2.0のShardingを組み合わせたセキュリティが高いままスケーリングするワールドコンピュータを開発しています。RollupのL2における手数料改善を目的としたEIP-4488が提案されており、さらにETH1とETH2を統合する”The Merge”後の最優先開発事項となっています。
本稿ではRollupにおける現在の解決しなければならない点と、Rollupにかかる手数料と今後のL2ロードマップについて詳しく解説を行います。
図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
墨汁マガジンVol.565「L2の3つのコア技術RollupとPlasma、ステートチャンネルの利点と欠点を理解する」
墨汁マガジンVol.604「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.1 イーサリアムL2としてRollupが重要視されている理由」
墨汁マガジンVol.606「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.2 zkRollupとOptimistic Rollupの違いと利点」
墨汁マガジンVol.615「The Merge後のイーサリアム2.0とL2の完成形を図解で理解する」
Rollupの解決するべき問題
イーサリアムがRollupをL2の主軸技術として使用する利点として
1.EVMを実装できる
2.L1のセキュリティに依存する
という2点があります。
前者はState ChannelやPlasmaと異なり、イーサリアムにおけるコントラクト実行の要であるEVMはマストとなっています。そして2が重要で、L1上のコントラクトでトランザクションデータを書き込むという特徴からイーサリアムのセキュリティに依存するという利点がある一方、
「RollupにおけるL2の手数料はイーサリアムL1側のコストに依存する」
ということです。
EIP-4488:CALLDATAのガスコスト削減
つまりRollupの手数料をさらに安くするには
「イーサリアム