- 1 EVM経済圏からL2へ
- 2 図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
- 3 zkEVMとProto-danksharding
- 4 zkEVM(zk-Rollup)の大きな影響
- 5 zkEVMは今後の布石
- 6 Proto-Danksharding(プロト・ダンクシャーディング)
- 7 EVM経済圏とRollupの大きな違い
- 8 まとめ
前回の仮想通貨の長期上昇トレンドである2020年から2021年はイーサリアムが大きく高騰し、最大で約48倍となりました。このイーサリアムの高騰の恩恵を受けたのはEVM経済圏で、特にPolygon(MATIC)やBSC(BNB)の高騰につながったことは記憶に新しいでしょう。
ですが2023年にはいって既にRollupの中でもzkEVMの波が来ていることや、EIP-4844「Proto-danksharding(プロト・ダンクシャーディング)」のカンクンでの実装から見ても次の長期仮想通貨上昇トレンドはL2の時代となると言えるでしょう。本稿では今後Rollupを採用したL2銘柄がエコシステムと価格面から大きく成長するとみられる理由についてわかりやすく解説を行います。
EVM経済圏については墨汁マガジンVol.686「イーサリアム2.0のThe MergeでEVM経済圏はどうなるのか?Polygon(MATIC)やBSCのデータから見る今後」を参照してください。
EVM経済圏からL2へ
2020年から2021年にかけてイーサリアムの需要が急激に増加し、手数料としての”ガス”がエンドユーザーに支払いできないことを受け、イーサリアムのコントラクト実行を行うバーチャルマシン、EVM(イーサリアム・バーチャル・マシン)を導入したブロックチェーンを含むエコシステムが急激に発展しました。
EVM経済圏の例としては
BSC(BNB)
Polygon(MATIC)
Fantom(FTM)
Gnosis(GNO)
Avalanche(AVAX)
などであり、利用の加速とともに各仮想通貨も高騰を記録したことは記憶に新しいでしょう。一方で既に先行ローンチしているOptimistic Rollup(オプティミスティック・ロールアップ)のArbiutrum(アービトラム)やOptimism(オプティミズム)はEVM経済圏の一部であったといえますが、Rollupという技術的性質とEIP-4844におけるサポートでEVM経済圏とは一線を隠すメインストリームとなることが容易に予想できるのです。
図解で理解するL2″Rollup”の仕組みシリーズ一覧
墨汁マガジンVol.565「L2の3つのコア技術RollupとPlasma、ステートチャンネルの利点と欠点を理解する」
墨汁マガジンVol.604「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.1 イーサリアムL2としてRollupが重要視されている理由」
墨汁マガジンVol.606「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.2 zkRollupとOptimistic Rollupの違いと利点」
墨汁マガジンVol.609「図解で理解するL2″Rollup”の仕組みPt.3 Fraud Proofとは?L2スケーリングにおける利点と欠点」
墨汁マガジンVol.615「The Merge後のイーサリアム2.0とL2の完成形を図解で理解する」
墨汁マガジンVol.641「The Surgeとは?イーサリアム今後のアップデートと関連技術の概要」
墨汁マガジンVol.704「Sequencer(シークエンサー)とは?L2のRollupにおけるバリデータの役割」
墨汁マガジンVol.726「図解で理解するRelayer型クロスチェーンブリッジコントラクトの仕組み」
墨汁マガジンVol.789「EIP-4844 Proto-Dankshardingとは?図解で理解するイーサリアムへの影響」
zkEVMとProto-danksharding
次の上昇トレンドでL2への移行が更に加速する理由として
1.zkEVM(zk-Rollup)
2.Proto-Danksharding(プロト・ダンクシャーディング)
の2つの技術的”ブレイクスルー”が目前と迫っているという点でしょう。
zkEVM(zk-Rollup)の大きな影響
zkEVMがブレイクスルーとなる理由として
「Fraud