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墨汁マガジンVol.1109「LayerZero採用のUSDT0とは?新たなOFTステーブルコインの仕組みを理解する」

目次
  • 1 LayerZeroの仕組み解説一覧
  • 2 LayerZero採用のUSDT0をローンチ
  • 3 USDTのネィティブチェーンサポート一覧
  • 4 USDT0のサポートチェーン
  • 5 USDT0を構成する3つの鍵
  • 6 LayerZero v2
  • 7 OP StackのInkとの提携
  • 8 まとめ

仮想通貨(暗号資産)のステーブルコイン発行最大手のテザー社(Tehter)はBaaS(Bridge-as-a-Service)のLayerZero($ZRO)を採用してOFTステーブルコイン「USDT0」をローンチしました。本稿ではUSDT0の概要について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。

 

LayerZeroの仕組み解説一覧

 

Vol.712「イーサリアムブリッジ(Birdge)の3つのコア技術の概要と利点/欠点を理解する」

Vol.869「図解で理解するLayerZeroの仕組み Pt.1 ブリッジ技術のジレンマとULN(Ultra Light Node)」

Vol.935「図解で理解するLayerZeroの仕組みPt.2 Stargate(STG)とは?概要と仕組みを理解する」

Vol.937「図解で理解するLayerZeroの仕組みPt.3 Stragateが解決するブリッジトリレンマを理解する」

Vol.940「図解で理解するLayerZeroの仕組みPt.4 Stargateの知られていないリスク」

 

LayerZero採用のUSDT0をローンチ

2025年1月17日、USDTを発行するテザー社はLayerZeroを採用したOFTステーブルコインとなる「USDT0」をステーブルコイン発行企業として初めてローンチしました。USDTはイーサリアムのL2であるArbitrumやOptimism、zkEVMのzkSyncなどでも利用することが可能ですが、USDT自体はCircle社のUSDCに対して12チェーンしかネィティブ対応していないことからたいていのUSDTはカノニカルトークンであるということになります。

一方でUSDT0を介してサポートをすることでネィティブ対応よりも利点が多く、Circle社のL2などのRollupなどのマルチチェーンのCCTPに対応した新たな試みであるということになるでしょう。

 

 

USDTのネィティブチェーンサポート一覧

2025年4月現在、テザー社がUSDTをネィティブサポートするチェーン一覧は下記の通りとなります。

 

Noチェーンチェーン種類トークン種類
1イーサリアムL1ERC20
2AvalancheEVMチェーンERC20
3KavaEVMチェーンERC20
4CeloEVMチェーンERC20
5ソラナL1ソラナトークン
6AptosMOVEチェーンFungible Asset
7TonL1Ton Jetton
8AlgorandL1Algorand Asset
9LiquidビットコインサイドチェーンLiquid Asset
10PolkadotPolkadotStatemine Asset
11EOSL1EOSIO.TOKEN
12TezosL1Tezos Token

 

USDT0のサポートチェーン

USDT0はCircle社のCCTPのようなLayerZeroやWormholeを介した関節的使用と異なり、独自のインターフェイスでシームレスにブリッジが可能です。

 

USDT0:https://usdt0.to/transfer

 

現状のチェーンサポートはイーサリアムやArbitrum、OptimismといったイーサリアムL2、一部のOP Stackとなっていますが今後増えていくことになるでしょう。

 

Noチェーン種類
1EthereumL1
2Arbitrum OneL2
3OptimismL2
4UnichainOP Stack
5InkOP Stack
6BerachainEVMチェーン
7TronL1
8TonL1
9SEIEVMチェーン
10CornArbitrum Orbit

 

USDT0を構成する3つの鍵

ではUSDT0の仕組みについて見ていきましょう。

USDT0でOFTスタンダードを構成するための3つの鍵は

 

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