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墨汁マガジンVol.1104「【2025年版】Curve FinanceのCurve-Liteとは?「Rollup-as-a-Service」対応から見る運用リスク」

目次
  • 1 Curve Finance(CRV)の仕組み解説一覧
  • 2 Rollup-as-a-Service(RaaS)でのL2ブーム
  • 3 DeFiのチェーン対応問題
  • 4 Curve-LiteによるL2対応
  • 5 L2チェーン制限
  • 6 Curve-Liteにおけるリスク
  • 7 Taikoにおけるリスク
  • 8 USDCを確認するには?
  • 9 まとめ

イーサリアムのステーブルコインスワップAMMであるCurve Finance(カーブ・ファイナンス)はDeFi全盛期にTVLでUniswap(ユニスワップ)を超える1位を獲得するなど最大手として今でも一定の需要が見られます。

本稿ではCurve Finance($CRV)におけるRollupを採用したL2をサポートするための「CURVE-LITE(カーブ・ライト)」について仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。

Curve Finance(CRV)の仕組み解説一覧

 

Vol.475「Curve Finaceのファーミングブーストに$CRVをロックするべきか?」

Vol.524「図解で理解するCurve Financeのリスク Uniswapとは異なる流動性マイニングの注意点」

Vol.592「図解で理解するCurve Financeの仕組み Amplification Parameter”A”とその利点」

Vol.594「Curve FinanceのTriCryptoプールとは?TriCryptoのリスクとインパーマネントロス」

Vol.611「Curve Financeの流動性プールの選び方 ローリスク・ハイリターンな流動性マイニングの条件は?」

Vol.669「図解で理解するCurve Financeの仕組み ”Ramping up A”の利点」

Vol.707「Curve FinanceのcvxCRVやveCRV-DAOのペッグが崩れる理由 リスクと特性を理解する」

Vol.768「LidoのstETHをCurve Financeで運用する場合ステーキング報酬はどうなるのか?」

 

Rollup-as-a-Service(RaaS)でのL2ブーム

RollupとはイーサリアムのL2のオフチェーンのスケール性とオンチェーンのセキュリティのハイブリッドネットワークを指し、Optimismが提供するOP StackやzkSyncのZK Stackなど様々なRollup Frameworkにより展開が可能となっています。

これらのRollup Frameworkを活用したRollupの展開をサポートするのがRollup-as-a-Service(RaaS)であり、RaaSプロジェクトには下記表のようにArbitrumやOptimsim、zkSyncを代表的に多くのサポートをしているのです。

RaaSプロジェクト名公式X(Twitter)対応L2 Stack
Alchemy Rollups@AlchemyARB,OP
Caldera@calderaxyzARB,OP
Conduit@conduitxyzARB,OP
AltLayer@alt_layerARB,OP,ZK,POLなど
Snapchain@snapchaindevZK
Saga@Sagaxyz__複数
Vistara@vistaralabs複数
Zeeve@0xZeeveZK, POLなど
QuickNode Rollups@QuickNodeARB,OP,ZK

 

DeFiのチェーン対応問題

Rollup Frameworkプロジェクトには主に下記のものがあり、zkEVMやOptimistic Rollupなど様々です。

 

L2プロジェクト名L2 Stack公式X(Twitter)トークンシンボル資金調達額(円換算)コア技術
ArbitrumArbitrum Orbit@arbitrum$ARB188.76億円Optimistic Rollup
OptimismOP Stack@Optimism$OP408.24億円Optimistic Rollup
StarknetStarknet Stack@Starknet$STRK436.46億円CarioVM
zkSyncZK Stack@zksync$ZK707.60億円zkEVM
LineaLinea Stack@LineaBuild$LINEA1,004.23億円zkEVM
Polygon zkEVMPolygon CDK@0xPolygon$POL(MATIC)697.56億円zkEVM

 

このようにRollupという新しい技術を自己開発する手間やコストがなく、Rollup-as-a-ServiceやRollup Frameworkにより手軽にL2展開が可能となっているのです。一方でこれらのRollupはEVMまたはzkEVMであるため、DeFiの対応をどうするのかという問題があります。

Curve-LiteによるL2対応

例えばレンディングのAaveでは$AAVEによるガバナンスでzkSyncやLineaに最近対応してコントラクトをデプロイしていますが、L2の乱立による個別対応は難しいというのが現状です。

そこでCurve Financeは自動でCurveの必要なDEXインフラをデプロイする「Curve-Lite」を2024年11月にローンチしたのです。

このCurve-Liteでは

 

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