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墨汁マガジンVol.869「図解で理解するLayerZeroの仕組み Pt.1 ブリッジ技術のジレンマとULN(Ultra Light Node)」

目次
  • 1 イーサリアムブリッジの仕組み一覧
  • 2 クロスチェーンブリッジの仕組みは基本的に2通り
  • 3 両者の利点と欠点のジレンマ
  • 4 ライトノード方式のブリッジの仕組み
  • 5 LayerZeroが採用する方式
  • 6 ULN(Ultra Light Node)の仕組み
  • 7 LayerZeroの特徴と強さ
  • 8 まとめ

イーサリアム(ETH)のEVM経済圏とRollupを採用したL2、及びAptos(APT)やSui(SUI)のエコシステムを支える”複数チェーンの相互運用プロトコル(Omnichain Interoperability Protocol)のLayerZero(レイヤーゼロ)”はDeFiだけでなくNFTマーケットプレイス及びNFTアートをもサポートする重要インフラとなっています。

本稿ではRadiant CapitalやSuhiswapのような多くのプロジェクトが採用するLayerZeroの仕組みついて投資家向けにわかりやすく解説を行います。LayerZeroとZROトークンについては墨汁マガジンVol.868「LayerZero(レイヤーゼロ)とは?ZROトークンのエアドロップ獲得戦略」を参照してください。

 

イーサリアムブリッジの仕組み一覧

 

Vol.483「図解で理解するrenBTCとWBTC発行の仕組みと違い renVMの役割とは?」

Vol.484「図解で理解するrenBTCのリスク renVMのプロトコルとダークノード」

Vol.712「イーサリアムブリッジ(Birdge)の3つのコア技術の概要と利点/欠点を理解する」
Vol.726「図解で理解するイーサリアムのRelayer型ブリッジコントラクトの仕組み」

Vol.728「図解で理解するAMM型ブリッジ Hop Exchangeの仕組みとHop ETHとは?」

Vol.857「図解で理解するOrbiter Financeの仕組み 次世代イーサリアム”Cross-Rollup”ブリッジとは?」

 

クロスチェーンブリッジの仕組みは基本的に2通り

これまでにAMM型のHop Exchange(ホップ・エクスチェンジ)やrenVMによるRenProtocotol(レン・プロトコル)、次世代Cross-Rollupブリッジの”Orbiter Finance(オービター・ファイナンス)”などの仕組みを解説してきましたが、これらのクロスチェーンブリッジは技術的により大まかに分けると

 

1.コンセンサスを導入した”ミドルチェーン(中間チェーン)”方式

2.オンチェーン上のライトノード間のメッセージ方式

 

の2つのコンセプトに分類することができます。

1のコンセンサスを導入したミドルチェーンの方式としてはMPCを採用した”renBTCで知られるrenVM”が分類され、大まかにいうとイーサリアムのサイドチェーンでありEVM経済圏と呼ばれたPolygon(ポリゴン)もミドルチェーンであるということができるでしょう。

一方でOrbiter Financeのような次世代の方式を持つブリッジもHop ExchangeのようなAMM型も大まかに分類してしまえば2のライトノードのメッセージ方式であると分類することができるのです。

 

両者の利点と欠点のジレンマ

ブロックチェーンのスケーリング問題と同じように万能かつ完璧な方法はなく、利点と欠点があるのも事実です。例えばセキュリティが高いのは

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