- 1 イーサリアムETFの取引開始
- 2 現物型イーサリアムETFの売り込み
- 3 ETH価格への影響
- 4 機関投資家の心理
- 5 なぜイーサリアムETFを売りたいのか?
- 6 ETHの割安さ問題
- 7 イーサリアムETFとETH価格の今後
- 8 まとめ
イーサリアムETFの承認後、仮想通貨(暗号資産)市場は急激な下落を記録しており、ETF売りの影響が色濃くでている状態となっています。本稿では今回の「ETFショック」といえる仮想通貨の暴落がなぜ起こったのかについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。です
イーサリアムETFやビットコインETFの仮想通貨市場への影響については墨汁マガジンVol.912「仮想通貨市場が勘違いしているビットコイン現物ETFが承認した後の問題」を参照してください。
イーサリアムETFの取引開始
米国証券取引委員会(SEC)は2024年7月23日、ブラックロック(Blackrock)やフィデリティなどが申請する現物運用を行うイーサリアムETFのローンチを承認、取引開始から約1週間が経過しました。
CMEの先物をベースとしたイーサリアムETFとは異なり、今回取引が開始された現物型イーサリアムETFではファンドが直接ETH現物を売買運用するため価格影響が顕著に出ることになるのです。
現物型イーサリアムETFの売り込み
ではイーサリアムETFのETH価格への影響をみていきましょう。イーサリアムETF承認における問題点はGrayscale(グレースケール)が私募ファンドで運用していたETHEがETFに移行し、これまで保有してきたETH現物を売り始めることから始まるという点です。
実際に現物型イーサリアムETFのフローを見てみるとGrayscaleのETHEが売り続けており、すでに合計で63.5万ETHをわずか9日で売却しているのです。これはドル建てで21.2億ドル(3014億円)にも上る最も大きな売り圧だと言えるでしょう。
出典:Coinglass – イーサリアムETFのETH現物フロー
ETH価格への影響
では現物型ビットコインETFと比較してのETH価格への影響を見てみましょう。
まず重要となるのは
「イーサリアムETFは