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墨汁マガジンVol.912「仮想通貨市場が勘違いしているビットコイン現物ETFが承認した後の問題」

目次
  • 1 ビットコイン現物ETFの承認間近か?
  • 2 ビットコイン現物ETF承認の仮想通貨への影響
  • 3 ビットコイン現物ETF承認後のプライスアクション
  • 4 ビットコイン現物ETFの仕組みをベースに考える
  • 5 ビットコイン現物ETFから考える仮想通貨エントリー作戦
  • 6 まとめ

ビットコインはビットコイン現物ETFの承認期待から円建てで500万円を回復しており、アルトドレインによって下落していたイーサリアムやDeFi、L2銘柄も回復傾向にあります。

一方で仮想通貨投資家はビットコイン現物ETFについて大きな勘違いをしており、正しく市場影響を理解しておく必要があると言えるでしょう。本稿ではビットコイン現物ETFが承認された際の市場への影響と勘違いについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。

現状のビットコイン相場におけるエントリー戦略については墨汁マガジンVol.911「ビットコイン2023年最高値更新から警戒することをエントリー作戦を考える」を参照してください。

ビットコイン現物ETFの承認間近か?

米国証券取引委員会(SEC)の仮想通貨に対する強硬姿勢を考慮すると、ブラックロックが申請したビットコイン現物ETFでさえ承認される確率は低かったと言えるでしょう。一方で仮想通貨ファンド最大手のGrayscale(グレースケール)がSECに対して行っていた

 

「GBTCのビットコイン現物ETFへの変換の否決は問題であり、承認すべきである」

 

という訴訟で勝訴。

裁判所の判決ではSECは意図的にビットコイン現物ETFを承認しておらず、ビットコイン先物ETFとの仕組みの違いはさほど無いためSECはビットコイン現物ETFを承認すべきだとしています。

 

また2023年10月14日にはSECの控訴期限が過ぎ、SECはこのGrayscaleでの訴訟で上訴を行いませんでした。そのため現状ではSECの立場としては特段の理由がなければ承認されると市場が考えていると言えます。

ビットコイン現物ETF承認の仮想通貨への影響

例えばブラックロックのiSharesのビットコイン現物ETFが米国証券取引委員会(SEC)により承認された場合、間違いなく次に承認されるのはイーサリアム現物ETFとなるでしょう。これらの予測はたやすく、CEMのビットコイン先物からイーサリアム先物のように確実であり、ETH価格もビットコインと合わせて高騰することになります。

ですがここで大きな勘違いがあるのは

 

「ビットコイン現物ETFの承認による仮想通貨の影響は

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