目次
- 1 イーサリアム2.0のデポジットコントラクトが正式デプロイ
- 2 リスク1:ETH2バリデータのペナルティ
- 3 リスク2:Beacon Chain起動
- 4 リスク3:デポジットコントラクトとBLS署名の実装
- 5 リスク4:イーサリアム2.0クライアントとCasper
- 6 まとめ
イーサリアム2.0のステーキングを行うデポジットコントラクトが11月5日にメインネットにデプロイされ、32ETHのステーキングが開始されました。本稿ではイーサリアム2.0のステーキングにおけるほとんど知られていないリスクについてシナリオ別に詳しく解説を行います。
ETH2のバリデータについての過去の解説はイーサリアムタグのバリデータを参照してください。
イーサリアム2.0のデポジットコントラクトが正式デプロイ
2020年11月5日、イーサリアム2.0のGithubにv1.0がマージされ、イーサリアムネットワーク上にデポジットコントラクトが無事デプロイされました。このデポジットコントラクトのデプロイが指す意味とは、つまり待望のイーサリアム2.0の開始の第一段階が開始したということになります。
イーサリアム2.0を開始するには、Beacon Chainを起動する必要があり、起動の条件は
1.16384バリデータ、524,288ETHがステーキングされる
2.日本時間2020年12月1日21時を経過する
というものです。32ETHのステーキング状況はデポジットコントラクトである0x00000000219ab540356cBB839Cbe05303d7705F
から確認することができ、デポジットコントラクトのデプロイから3日経過で約430,00ETH20億円がすでにステーキングされていることがわかります。
出典:Etherscan – イーサリアム2.0デポジットコントラクトアドレス
リスク1:ETH2バリデータのペナルティ
では現時点での32ETHステーキングのリスクについて見ていきましょう。まず第一のリスクはETH2バリデータのペナルティについてで、あまり知られていませんがバリデータのスラッシュ