- 1 イーサリアムに対する間違った批判
- 2 価格変動は的確な判断を鈍らせる
- 3 仮想通貨における価格バグ
- 4 正しいデータ分析をできているのはほんの一部
- 5 このような相場で考えてはいけないこと
- 6 往復ビンタを食らう確率
- 7 未来はあくまで予測だがデータ根拠が重要
- 8 判断が間違っていないかを確認する方法
- 9 ピンチはチャンスだが戦略が大事
- 10 まとめ
仮想通貨(暗号資産)はビットコインが10万ドルの大台を記録したことや仮想通貨推進派のドナルド・トランプ氏の大統領就任などで再度注目を浴びている一方、アルトコイン全体はイーサリアムが最高値を更新できないことで最安値を記録しています。
このような相場ではSNSを中心に価格変動だけを見た本質的価値を無視した根拠のない批判や間違った判断を肯定する投稿が多くなります。本稿ではこのような下落時に仮想通貨投資家が陥りやすい誤った考え方や注意しなければいけないことと、精神的に安定するために理解しておくべきことについて仮想通貨(暗号資産)投資家向けにわかりやすく解説を行います。
本質的価値については墨汁マガジンVol.403「ビットコイン投資の重要な考え方 BTCの”本質的価値”を評価するには?」を参照してください。
イーサリアムに対する間違った批判
イーサリアムは仮想通貨において最も巨大なエコシステムを持ち、ETH高騰で未だにイーサリアムのL1は高いガス代となっている一方、2025年2月現在L1のみでTVLは過半数を超えています。
次点に続くのがソラナ(Solana)で9.2%、BNB(BSC)が4.8%、最近急激な価格高騰を見せた$SUIのSuiが1.3%となっており、おおよその時価総額ランキングとそのチェーンの使用されている率は比例するということがわかります。
イーサリアムとソラナを比較するとTVLは5倍以上の差があり、イーサリアムエコシステムであるBaseやArbitrumに分散していることを考慮すると8.6倍もの差があり、これらのことはイーサリアムがオワコンなのではなく、ETH価格が割安すぎるということを示しているということになるでしょう。
このような複数あるオンチェーンデータのみを鵜呑みにした批判は価格値動きしか見ておらず、根拠にかけるということがよくわかります。
価格変動は的確な判断を鈍らせる
このようなデータから見ても急激な価格変動は的確な判断能力を鈍らせることがわかり、その理由としては
「自分のポジションの急激な目減りにより心理的な焦りが起き、価格が高騰している時には目もつきもしない根拠にかけた批判もパフォーマンスと合わせて信用しやすくなる」
という投資家心理によるものであると言えます。
これは仮想通貨市場には初心者が多く、金融知識や相場体制がまだ身についていない層が多いことが大きく、FUDに惑わされて不安が増長していくことで
・自分