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墨汁マガジンVol.172「イーサリアムのフルアーカイブノードの現状とState Rentの必要性」

目次
  • 1 イーサリアムのステート
    • 1.1 フルアーカイブノードの問題
    • 1.2 アーカイブノードを建てるインセンティブと重要性
  • 2 マークルパトリシア木とイーサリアムブロック
  • 3 まとめ

State Rentはイーサリアム1.xの実装予定機能の一つで、スパムアタックや乱立するICOなどにより肥大したイーサリアムのステートデータを削減し、さらにイーサリアムの経済インセンティブを加速させるという非常に重用な経済モデルです。

ここではETH1.xのレポートで解説したState Rentについての最新動向及びにState Rentでのアカウントのマネージメントの前に理解しておかなければならないイーサリアムの”ステート”について解説を行います。

 

 

イーサリアムのステート

イーサリアムはレポートでも紹介したように、ステートマシンです。ブロックチェーン容量の一つであると言えますが、例えばコントラクトやアカウントの所有しているETHやERC20トークンなどの”ステート”をすべて所有していると、ジェネシスブロックから約2.4TB(2019年3月現在)になります。対してフルノードが約180GBほどであることから、アーカイブノードがいかに大きなデータ容量であるかがわかります。

汎用PCでのHDD容量は1TBであると仮定した場合、フルアーカイブノードは1TBのHDDが2つでも足りないことから、このステートデータに対する対策を行う必要があります。では実際にイーサリアムの現在のフルアーカイブを見てみましょう。

 

フルアーカイブノードの問題

イーサリアムの各ノードの状態は下記サイトで確認できます。

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