目次
- 1 テザーのイーサリアム使用
- 2 USDTの実利用
- 3 USDTの異常なコントラクト使用量
- 4 減らないイーサリアムに対するDoS攻撃
- 5 まとめ
イーサリアムのガス価格は平均20gweiを推移しており、ネットワークが非常に混雑した状態となっています。この原因として、テザー社の発行する自称USDにペッグするUSDTの使用が原因とされていますが、果たして正しいのでしょうか?
本稿ではデータを元に、テザーのERC20トークンの利用とイーサリアムネットワークの圧迫について見ていきましょう。
テザーのイーサリアム使用
テザー疑惑となったテザー砲は、ビットコインネットワークの曲がりをしたOmni Layer上で発行されているテザーでした。対して、2017年にテザー社はイーサリアム上でもテザーをERC20トークンとして発行。そして2019年にはEOSやTRONなどの中央集権モデルでスケーリングするブロックチェーンでも同様に発行をしています。
ですが、テザー社はビットコイン価格の高騰による手数料増加と、ビットコインの重要なプロトコルとなる平均10分のブロック生成時間による送金の遅さから、Omni Layerよりイーサリアムを選択しています。これはトラストレスなスマートコントラクトを実現できるのはイーサリアムのみであり、実際にテザー社は