目次
- 1 平均ETHガスプライス高騰は手数料ミスによるもの
- 2 イーサリアムネットワーク”混雑の元凶”
- 3 ネットワーク攻撃かどうかを判断するには?
- 4 まとめ
2020年3月12日、イーサリアムネットワークは約1年ぶりとなる大混雑を記録。1日の平均ガスプライスが80Gweiにまで上ることで、DeFi全体に大きな影響を与え、Maker DAOのプロトコルのエラーを引き起こしました。本稿ではイーサリアムネットワークがこのような需要をスケーリングできていないのか、混雑した原因などを詳しく分析し解説を行います。
出典:https://etherscan.io/chart/gasprice
平均ETHガスプライス高騰は手数料ミスによるもの
13日、最大ETHガスプライスは755万Gweiにまで高騰しました。ですがこれは1年に数回はある送金額と手数料の入力ミスとみられ、1つのトランザクションが平均10Gweiであるとする場合75.5万倍もの手数料を支払ったことになります。
全体的にガスプライ平均が100Gweiに達した後に一時的に200Gweiまで高騰しましたが、これはビットコインから採用しているブロックにトランザクションを取り込む際の問題となる手数料モデルが原因となっており、このトランザクション一つとっても実際はイーサリアムネットワークは混雑していなくてもその混雑の大本の原因となります。
詳細は「Vol.221 イーサリアムのガスが一時的に高騰する理由と手数料を最適に節約する方法」を参照してください。
イーサリアムネットワーク”混雑の元凶”
では実際に今回のMaker DAOの400万ドル分のETH担保事件を引き起こした原因について見ていきましょう。まずここで注目しなければならないのは、イーサリアムネットワークに対する