目次
- 1 Curve Financeへの影響
- 2 Uniswapへの影響
- 3 流動性マイニングへのリスクはあったのか?
- 4 Harvest Financeの脆弱性
- 5 流動性プールからドレインされた根本的な原因
- 6 今回の攻撃をユーザーは回避ができた
- 6.1 ブロックチェーンの鉄則
- 6.2 イーサリアムの”モンドセレクション”に注意
- 7 まとめ
イーサリアムDeFiの中で直近でTVLを伸ばしていたHarvest Financeは、Curve FinanceのYプールを利用した価格操作裁定攻撃を受けました。本稿ではこの攻撃を受けた理由やHarvest Financeコントラクトの脆弱性、問題点などについて詳しく解説を行います。
Harvest Financeへの攻撃概要は墨汁マガジン「図解で理解するHarvest Financeの価格操作裁定ドレイン攻撃の概要と流動性マイニングへの影響」を参照してください。
Curve Financeへの影響
Harvest Financeの攻撃者は、CurveのYプールでUSDTとUSDCを複数回に渡って売買しているため、流動性マイニングの報酬が跳ね上がっていることがわかります。攻撃を受けた10月26日、Yプールのデイリー流動性マイニングマイニングリターンは181%へ跳ね上がっていることがわかるでしょう。またこの日の取引量は284.3億ドルを記録しています。
出典:Curve Finance – Yプールの流動性マイニング報酬チャート
Uniswapへの影響
またUniswapへも大きな影響が出ており、Harvest Financeの攻撃者がドレインしたUSDCとUSDTをUniswapでマネーロンダリングし、ビットコインへとスワップしたことでETHUSDCプールとETHUSDTプールの出来高が急騰。流動性マイニングの報酬として約6.3億円もの利益を生み出しました。
流動性マイニングへのリスクはあったのか?
ここで気になるUniswapとCurveの流動性マイニングのリスクですが、インパーマネントロスを含めたリスクは