目次
- 1 1.PoWは電気代の無駄というのは間違い
- 1.1 1-1.PoWに対する間違った認識
- 1.2 1-2.ブロックチェーンではなく、成し得る結果が重要
- 2 2.分散と処理速度のトレードオフ
- 2.1 2-1.PoWによる経済構成原理
- 2.2 2-2.分散合意における注意点
- 3 3.結論と考察
1.PoWは電気代の無駄というのは間違い
イーサリアムは、ブロックチェーンの金融活用以外の応用として開発されているビットコイン2.0の中で、Dappsやサイドチェーン、オフチェーンプロジェクトなどの多くのスタートアップによる巨大エコシステムを構成しています。
また、独自のワールドコンピュータという概念のうちのコアとなるスマートコントラクトは、後発の同様のコンセプトのブロックチェーンと比較し、後者が優れているという主張を見ます。
ここでは、イーサリアム上でICOを1年間行い、独自ブロックチェーンに移行したEOSと比較してみましょう。
1-1.PoWに対する間違った認識
まず大前提に、PoWを批判する声があります。また、逆にPoWの電気は価値の源泉という主張もありますが、それも正しいとは言えないでしょう。
EOSはDPoS(Delegated Proof of Stake)を採用しており、ネイティブコインの$EOSをステークすることで、加重をもたせるというものです。対してPoWの加重はハッシュパワーによるものであり、電気という継続のコストを必要とます。
ここで、PoS型のコンセンサスアルゴリズムはPoWと比較する際、下記のような表現が見られます。
・遅い
・コスト(電気代)が高い
・環境に悪い
確かに、一面のみを見た場合にはそう表現することができますが、これは銀行が「ブロックチェーンでコスト削減ができる」とプライベートチェーンの実証実験を行い、「役に立たない」と結論付ける愚かな考えと同じであると言えます。
1-2.ブロックチェーンではなく、成し得る結果が重要
実際は、ブロックチェーンで