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墨汁マガジンVol.408「WTI原油先物のマイナス価格 ビットコインへの影響が何故低かったのか」

目次
  • 1 WTIとは?
  • 2 WTI原油先物史上初のマイナス40ドルを記録
  • 3 重要なWTI原油商品先物
  • 4 世界最大の流動性
  • 5 ビットコインへの影響が少なかった理由
  • 6 まとめ

WTI原油の5限月先物は、市場初となるマイナスを記録。新型コロナウィルスによる需要減少や、各国のロックダウン、外出自粛による消費に減少などが重なり価格暴落を引き起こしました。

 

本稿ではWTI原油の暴落とビットコインや仮想通貨への価格影響について分析、解説を行います。ビットコインと株式やFXなどのその他投資資産との価格相関については墨汁マガジンVol.289「ビットコイン相場と株式やFX相関をトレード指標にする」を参照してください。

 

WTIとは?

ビットコインや仮想通貨相場では馴染みのないWTIとはWest Texas Intermediateの略で、米国テキサス州とニューメキシコ週で産出されている原油の総称となります。世界で産出される原油の1~%を占め、原油価格の指標として最も知名度、影響力が高い商品になります。NYMEXでは、このWTI原油先物が非常に高い需要と取引量を占め、原油全体や経済に高い影響を誇るため、世界産出割合が低いのに対しトレーダーや投資家に注目されている原油先物となるのです。

 

WTI原油先物史上初のマイナス40ドルを記録

WTIの暴落はNYMEX2008年当限8月物で最高値となる147ドルを記録。対して今回のコロナショックはリーマンショックショック時の当限で記録した35ドルを大幅に下回り、1986年の最安値となる9.7ドルをさらに下回り、2020年4月20日の5限月先物では上場以来史上初となるマイナス40ドルを記録しました。

リーマンショックから比較すると下落率は-127%にも上り、リーマンショック時の下落率は-78%なのに対し、コロナショックはなんと-164%となりました。サウジアラビアのドローン攻撃時にも原油は大きな下落を記録しましたが、コロナショックでは過去最高の下落率であると言えるでしょう。

 

重要なWTI原油商品先物

今回の原油先物の重要なポイントは、ビットコインの仮想通貨界隈には馴染みのあまりないWTI原油

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