目次
- 1 イーサリアムバリデータはVPSには向かない設計
- 2 VPSでのイーサリアムバリデータ運用を考える
- 3 ETH2バリデータ報酬と損益分岐点
- 4 ETH2バリデータの報酬テーブルと増加を考慮する
- 5 まとめ
イーサリアム2.0(ETH2)のローンチに近付くにつれ、ETH 2のバリデータ運用に関する意見が多くみられるようになってきました。その中でも自身でノードを運用することなく、VPSでの運用を考えるユーザーが多くなっています。本稿ではイーサリアムバリデータノードの運用コストとVPSでの運用について、詳しく解説をおこないます。
Prismatic LabsのETH2トパーズテストの概要と最新のイーサリアムバリデータコストは「ETH2トパーズテストネットから分析する最新バリデータコスト」を参照してください。
イーサリアムバリデータはVPSには向かない設計
イーサリアムのPoS”Casper”は、既存のPoSやDPoSとは異なる独自の新規PoSです。前提としてCasperのプロトコルではVPSやAWSなどのクラウドでのバリデータは、非中央集権と分散性の観点からバリデータ運用に使用しないように設計されています。
そのため一見初期コストやランニングコストを避けられる様に見えますが、その分高いスラッシュリスク、つまりCasperからペナルティを受ける可能性があることに注意が必要です。
バリデータの物理的な問題は、分散によるセキュリティのためであり、ETH2の重要なポイントでもあるのです。
バリデータのスラッシュペナルティについてはは墨汁マガジンVol.259「イーサリアム2.0 ステーキングペナルティ Partial Slashingとは?」を参照してください。
VPSでのイーサリアムバリデータ運用を考える
上記の設計を前提に、VPSでイーサリアムバリデータを運用するコストについて見てみましょう。まず重要となるのはVPSであればバリデータ