- 1 InfraやバイナンスのGethノード問題
- 2 イーサリアムのGethフォーク(分裂)
- 3 図解で理解するマイノリティフォーク
- 4 今回イーサリアムがフォークした大きな理由
- 5 マイニングプールの仕組みによる問題
- 6 責任の所在は?
- 7 まとめ
2020年11月11日、イーサリアムのデータを提供するIPFSベースの”Infra”やアルトコイン最大の仮想通貨取引所BainanceがETHとERC20トークンを一時出金停止するという事件が起きました。結果としてイーサリアムが一部の古いチェーンと、最新のチェーンで分裂し、BinanceやInfraがGethを最新版にアップデートすることで自体は収拾しました。
本稿ではこの時どのようなことが起きたのか、責任の所在はどこにあるのか、ETHユーザーやDeFiのイールドファーミングや流動性マイニングには影響があったのかに図解で詳しく解説を行います。
InfraやバイナンスのGethノード問題
最初に問題が露見したのはイーサリアムのIPFSベースでデータを提供するインフラプロダイバーの”Infra”であり
・HTTPS
・WebSocket
・メインネットログ
・メインネットフィルタ
・アーカイブ
のInfraイーサリアムAPIが停止していました。またBinanceでも同様にノード問題が露見し、一時的にETH及びERC20トークンの出金を停止しました。
その後Gethのアップデートを行っていなかったことが原因であることがわかり、イーサリアムネットワークは正常に動いているため、Gethをアップデートし出金を再開しています。
イーサリアムのGethフォーク(分裂)
今回のフォークはGethのマイノリティフォークで、#11234887から一部のマイナーとノードがフォークしました。このフォークは正しいブロックを示すEtherscanと、マイノリティフォーク側にいたBlockchairで示すブロックが異なったことで判明しました。
出典:Etherscan – Gethのマイノリティフォークブロック
つまりEtherscanは最新のGethであり、Blockchairは古いGethであったということになります。ではこれがどのような問題であったかというと、