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墨汁マガジンVol.785「イーサリアムマージ後のステーキング手順の変更を理解する」

目次
  • 1 イーサリアム2.0(The Merge)の仕組み一覧
  • 2 イーサリアムマージ後のステーキング
  • 3 ETHステーキングテスト環境水準の変化
  • 4 マージ後のステーキングの問題点
  • 5 マージ後の同期問題とペナルティ
  • 6 Optimistic Syncとは?
  • 7 終わらないState Heal問題
  • 8 墨汁うまいに質問する
  • 9 まとめ

イーサリアムはProof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)への完全移行を行うマージ(The Merge)後、32ETHをステーキングして自己バリデータノードとして参加する方法が大きく変更されています。

またマージに伴いイーサリアムステーキングの手順も大きく変わっており、テスト方法も大きく異なっています。本稿ではマージ後の新しいイーサリアムステーキング手順と注意すべき点、構築するPCについての最新情報についてわかりやすく解説を行います。

イーサリアムのステーキングのやり方については非エンジニア向けにリサーチレポート「【マージ対応】イーサリアムステーキングのバリデータ運用 BeaconNodeとETH1エンジンの起動方法」にてわかりやすく実例で解説をしています。

 

イーサリアム2.0(The Merge)の仕組み一覧

 

リサーチレポート「真のイーサリアムキラーは”イーサリアム2.0(セレニティ)”」

墨汁マガジンVol.259「イーサリアム2.0 ステーキングペナルティ Partial Slashingとは?」

墨汁マガジンVol.257「イーサリアム2.0 バリデータのペナルティ”Inactivity Leak”でスラッシュされる条件」

墨汁マガジンVol.343「イーサリアム2.0(ETH2)でバリデータがスラッシュ(ペナルティ)されたらどうなるのか?」

墨汁マガジンVol.398「ETH2バリデータのプロポーザーとアテスター フォークチョイスルールによる合意形成の仕組み」

墨汁マガジンVol.399「イーサリアム2.0コミッティ(Committee)とは?ETH2ブロックプロポーザーへのDDoS攻撃問題」

墨汁マガジンVol.600「The Mergeとは?図解で理解するイーサリアムのETH1とETH2統合 Pt.1 今後の重要実装EIP-3675」

墨汁マガジンVol.601「図解で理解するイーサリアムのETH1とETH2統合”The Merge”Pt.2 ETH1エンジンとは?」

墨汁マガジンVol.615「The Merge後のイーサリアム2.0とL2の完成形を図解で理解する」

墨汁マガジンVol.741「【図解】イーサリアムで支払われる手数料はThe Merge後どうなるのか?バリデータ報酬の変動と取り扱い」

墨汁マガジンVol.748「イーサリアム2.0のFee Recipientとは?マージ後にバリデータ報酬を受取るための設定方法」

 

イーサリアムマージ後のステーキング

イーサリアムは約7年間において最大の大型アップデートといえるマージ(The Merge)を2022年9月15日に完了しました。イーサリアムのDeFiやNFTユーザー、ETH投資家には影響は一切なく、仮想通貨取引所やイーサリアムマイナー、イーサリアムバリデータなどが対応を行うだけとなっています。

一方で最も影響を受けたのはイーサリアムバリデータで

 

1.JWTトークンによる接続への変更

2.ETH1エンジンのエンドポイント準備

3.バリデータPCの要求スペックの変更

4.Beacon NodeとETH1エンジンの起動方法の変更

 

等が必要となります。

つまり従来の低スペックでも運用が可能となっていたイーサリアムバリデータは下手するとPC構成の変更を余儀なくされるということになります。

 

 

ETHステーキングテスト環境水準の変化

今まではテストネットにおけるイーサリアムのステーキング及びバリデータテストを推奨していましたが、マージ後は運用環境が変化したためテスト方法も異なります。

2022年12月現在のステーキングにおけるテストのおすすめは

 

1.現在

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