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墨汁マガジンVol.784「チャプターイレブンとは?FTXやBlockFiが申請した再建型の破産を理解する」

目次
  • 1 チャプターイレブンの解説一覧
  • 2 BlockFiが遂に破産申請
  • 3 チャプターイレブン(Chapter 11)とは?
    • 3.1 チャプターイレブンは民事再生?
    • 3.2 どちらにも属さない再建手続き
  • 4 貸倒損失とは?
  • 5 チャプターイレブンは貸倒損失として計上できるのか?
  • 6 まとめ

FTXグループ破産の余波で仮想通貨レンディング最大手のBlockFi(ブロックファイ)は米国時間28日付けで破産を発表、米連邦破産法11条こと”チャプターイレブン(Chapter 11)”を申請し再建を図るとしています。このチャプターイレブンは非常に複雑なプロセスとしても知られており、BlockFiの債権者は置かれている現状と今後について理解しておく必要があるでしょう。

本稿では弊社顧問税理士との議論のもと、これから仮想通貨レンディング企業や仮想通貨取引所の増えるであろう連鎖倒産と、チャプターイレブンは日本におけるどのような処理になるのかについてわかりやすく解説を行います。

FTX破産の理由については墨汁マガジンVol.775「FTXトークン(FTT)の収益モデルから見るFTX破産とグループ崩壊の理由」を参照してください。

チャプターイレブンの解説一覧

 

Vol.784「チャプターイレブンとは?FTXやBlockFiが申請した再建型の破産を理解する」

Vol.786「First Day Motionとは?BlockFi破産後初のチャプターイレブン破産審理の重要ポイント」

Vol.790「仮想通貨企業はなぜ再建が難しいのにチャプターイレブンを申請するのか?」

Vol.803「チャプターイレブンのクローバック(Clawback)とは?Preferencesとコード547節」

Vol.809「チャプターイレブンのProof of Claim(債権証明/債権届出)とは?」

 

BlockFiが遂に破産申請

BlockFiが本日中に破産申請を行うというリークから1時間も経たずにプレスリリースで破産申請が発表されました。米国破産法におけるチャプター11での自己申請となっており、既に破産しているFTXやセルシウスと同様の再建を目指す形式となっているということになります。

 

BlockFiの破産申請は米国時間での28日となっているため、出金停止後に「BlockFiが破産申請をした」という間違った情報が一部流れていたのが散見されていました。

出金停止から約3週間かかって現在のタイミングであることは、11月の金利を付与しなければならない12月1日に入る前に破産申請をしたかったという思惑が見えると言えるでしょう。

 

チャプターイレブン(Chapter 11)とは?

チャプターイレブン(Chapter 11)とは米連邦破産法における11条であり、再建を目指すための破産申請であることが知られています。チャプターイレブンを申請した企業は債権者と負債の整理や契約の見直しを協議し、原則120日以内に再建計画を提出することなどが知られています。

 

チャプターイレブンは民事再生?

日本の法律に照らし合わせると民事再生に近いと考えられると言われていますがこれは正しくなく、

 

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