- 1 DeFiの歴史シリーズ一覧
- 2 レンディング”Compound”ローンチ
- 3 レンディングで借入する需要は?
- 4 イーサリアム上のレンディングの利点
- 5 レンディングの応用”複合ポジション”
- 6 さらなるレンディングの応用
- 7 DEXとレンディングの組み合わせ
- 8 まとめ
DeFiの発展の歴史では、黎明期にDeFi環境が整ってきた理由の一つとして、Compoundのような仮想通貨”レンディング”があります。イーサリアム上のレンディングはまさにブレイクスルーと言え、DeFiの発展を理解するのに重要な役割を成すのです。本稿ではレンディングがなぜDeFiの発展を促したのか、レンディングはどのような影響があり、どのような需要で借入が行われているのかについて詳しく解説を行います。
レンディングの仕組みについては墨汁マガジンVol.527「【図解】DeFi基礎知識 レンディングの仕組み 貸し倒れにならない理由とは?」を参照してください。
DeFiの歴史シリーズ一覧
DeFiの歴史Pt.1 ステーブルコインはなぜ生まれた?意外と知らないステーブルコインの歴史
DeFiの歴史 Pt.2 DeFiの黎明期 DEXとレンディングを主軸にしたイーサリアム上の金融基盤形成
DeFiの歴史 Pt.3 レンディングで構成するDeFiの環境 借入需要はなぜあるのか?
DeFiの歴史 Pt.4 DeFiが複雑してレゴ化した理由とその”シンギュラリティ”」
レンディング”Compound”ローンチ
レンディングが広く使われるようになったのは2018年9月にローンチした”Compound”からであり、CompoundはICOなどのETHなどによる資金調達ではなくシードラウンドにより約1000億円を調達したことで話題となりました。これらのベンチャーキャピタルなどからの資金調達という信頼度からか、Compoundの利用が急増、ETHの金利高騰によってレンディングを広く知らしめました。
この頃から平均1Gweiで十分であったガス代が5~10Gweiに上昇しはじめ、DeFi需要が少しずつ増加していったのです。
レンディングで借入する需要は?
レンディングにおける魅力の一つはETHやUSDCなどを貸し付けることで得られる”金利”で、Compoundが人気を博し始めてからETHの貸付金利は数%にも高騰し、一時10%を超えることがありました。この高い金利からETH投資家はETHを貸し付けて金利という”インカムゲイン”を得るインセンティブがある一方、金利を払う側の借入需要が重要となります。
このETHやUSDCを借入る理由としてレンディングは