- 1 CRVの利回りで選んではいけない
- 2 Curve Financeで流動性プールを選ぶ基準
- 3 Curve FinanceのガバナンスとCRV
- 4 CRVという”宣伝広告”に要注意
- 5 ”流動性プールの内容”は重要指標
- 6 大口投資家ほど高いリスクを有する罠
- 7 まとめ
イーサリアムDeFi上でのステーブルコインの運用は、安定したイールドファーミングではCurve Finance、流動性マイニングではUniswap v3であると言えるでしょう。Curve Financeでは日々新しい流動性プールが追加されており、2021年5月末現在で30プール以上実装されています。このCurve Financeの流動性プールの中にはUniswap v3と違って絶対に使用すべきでない流動性プールや一件同じに見えてもリスクが低い流動性プールも多数存在します。
本稿では日々増えるCurve Financeの流動性プールを選択する場合に、1000万円以上の大口運用者が知って置かなければならないリスクと流動性プールの選び方について詳しく解説を行います。Curve Financeの使い方についてはリサーチレポート「CurveFinanceの使い方完全マニュアル イールドファーミングで年利100%超えの収益を得るやり方」を参照してください。
CRVの利回りで選んではいけない
Curve Financeにおけるイールドファーミングでは、ステーブルコイン同士という特徴があり、
・ビットコイン
・イーサリアム
・ドル
・ユーロ
・リンク
の5種類を運用することができます。種類が極端に多いのはドル型のステーブルコインであり、メジャーなUSDCやUSDT、担保型ステーブルコインのDAIなどを中心に、Synthetix の合成資産を形成するためのsUSDやGeminiが発行するGUSD、仮想通貨取引所型でOKCoinが発行するUSDKやBinanceのBUSD、さらにUSDNやUST、MUSDやUSDPなど10種類以上存在します。
これらをCRVの付与率、つまりイールドファーミングの利益率順に並べるとCRVをロックしてブーストすると最大で72.97%となっており、そうでない場合でも20~30%の利回りが得られることがわかります。
出典:Curve Finance – CRVイールドファーミングの利回り
ですがこのCRVの利回りで選んでしまうと、1000万円を超える大口ほど知らないうちに大きなリスクを取ってしまい、100万円単位で損失を出してしまうことがあるのです。またAaveやCompound、Ironbankのようなレンディングを統合した流動性プールではレンディングのリスクも同時に取っていることになるため、リスクが倍々に増えてしまうこともあります。
レンディングのリスクについては墨汁マガジンVol.528「【図解】DeFi基礎知識 レンディングの知られていないリスクと回避方法」を参照してください。
Curve Financeで流動性プールを選ぶ基準
Curve FinanceではCRVを目的としたイールドファーミングを行う場合、選ぶための何点かの基準が存在します。まずは上記でみたような流動性プールの特性をカテゴライズして理解する必要があり、主に下記4つの流動性プールになります。
1.レンディング統合型(CompoundやAave, Ironbankなど)
2.イールド